ニキビケアには漢方薬が有効
塗り薬を塗ったりビタミン剤を飲んでもニキビが良くならない…という人に、漢方薬という手段があります。
漢方薬は身体の調子を整え、自分自身の回復力を高めることで、自分の力で様々な症状を緩和させる働きがあります。
特に大人のニキビはホルモンバランスの乱れが大きな原因の一つですが、漢方薬にはホルモンバランスを整えるだけでなく、皮膚の免疫を高める効果が期待できるものもあるのです。
様々な種類の漢方薬がありますが、抗生物質などとは違って植物などの自然由来のものが原料である場合がほとんどですので、身体に優しいことも大きな特徴です。
意外と安価で症状が再発しにくい漢方薬
漢方薬と言うと高価なため継続的に飲むのが難しく、しかも効果が出るまで時間がかかるというイメージはありませんか?
ところが病院で処方される場合は保険適用され、1ヵ月分が1,500円~3,000円程度で購入できるのです。
市販のものを購入すると高額になる場合がありますが、病院で処方されるものであれば安価に購入できるので安心ですね。
しかも漢方薬は症状が落ち着いて飲むのをやめた場合でも、再発することはあまりないことで知られています。
抗生物質やビタミン剤を飲むのをやめたらまたニキビができてしまった…ということも、漢方薬の場合はそれほど心配しなくても良さそうです。
皮膚の免疫を高め、肌本来の強さを取り戻してくれる漢方薬だからこそと言えますね。
漢方薬を飲んでから効果が出るまでは個人差がありますが、確かに西洋医学の薬に比べるとゆっくりと効いてくるのが特徴です。
そのため飲み始めてから効果を感じられるまで、早くて2週間程度はかかることを念頭に置いておきましょう。
遅くても飲み始めてから1ヵ月程度で効果が出てくると言われているので、1ヵ月以上経っても症状が改善しない場合は使用する漢方薬について医師に相談してみることをおすすめします。
あなたに合った漢方薬を選びましょう
基本的に漢方薬はその人の体質に合わせて選ばれるので、同じニキビの症状であっても人によって全く違う処方をされることが一般的です。
ニキビケアに良く使われる漢方薬は下記の通りです。
(1)当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
冷えを感じる人、むくみやすく体力が少ない、色白の人によく使われます。
毎月の生理が遅れがちの人にもよく使われます。
(2)桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)
赤ら顔でほてり、のぼせを感じやすい人、生理前に肩こりやイライラなどの不快な症状が強く出やすく、生理痛もひどい人に使われます。
(3)加味逍遥散(カミショウヨウサン)
頭痛、肩こり、倦怠感、不眠など、「不定愁訴」と呼ばれる様々な不調をたくさん抱えている人によく処方されます。
(4)清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)
思春期ニキビや男性のニキビなどに使われることが多く、額などの皮脂の多い部分に赤ニキビがぽつぽつとできるタイプの人に良いとされています。
ご紹介したものは一例ですが、様々なニキビケアを試してみたけどなかなか良くならない…という方は、一度漢方薬を処方している皮膚科に相談してみるのも一つの手段です。
漢方薬を飲み始めた場合、最低1ヵ月程度は続けて様子を見てくださいね。