
高橋 明日美アゼライン酸って最近よく聞くけど、実際にニキビに効くの?
結論、アゼライン酸はニキビの予防・改善に効果があります。
角質の詰まりを防ぐ・アクネ菌を抑える・炎症を鎮める・皮脂を抑える・色素沈着を薄くする、という5つの作用でニキビに多角的にアプローチできる成分です。



この記事では、アゼライン酸の具体的な効果と正しい使い方をニキビ専門サロンの視点から解説します。
他の成分(レチノール・BHA・ナイアシンアミド)との違い、濃度別の製品選び、よくある質問まで網羅しているので、ぜひ参考にしてみてください。


髙橋 明日美
株式会社ANY CEO
株式会社ANY、株式会社Malina、株式会社ROSSO、細胞美容PSCLの代表取締役を務める実業家。さらに、REVI正規販売資格を所有。美容業界における豊富な知識と経験を活かし、エステFC事業を展開。また、美容専門学校での講師も務め、次世代の美容業界を担う人材の育成にも力を入れている。


監修 髙橋 明日美
株式会社ANY CEO
株式会社ANY、株式会社Malina、株式会社ROSSO、細胞美容PSCLの代表取締役を務める実業家。さらに、REVI正規販売資格を所有し、美容業界における豊富な知識と経験を活かし、エステFC事業を展開しています。また、美容専門学校での講師も務め、次世代の美容業界を担う人材の育成にも力を入れています。


監修
山田 まほ
Oliss脂性肌担当
23歳。美容専門学校卒。中学から常時ニキビ5〜10個。小学生の頃からプールや体育が憂鬱で、肌のことで嫌な思いもたくさんしてきました。「皮脂を取りすぎるから余計に出る」という悪循環をolissで学び、保湿をちゃんとすることで肌が変わりました。今は脂性肌のお客様に「洗いすぎない勇気」を一緒に見つけるお手伝いをしています。


監修 山田 まほ
Oliss脂性肌担当
23歳。美容専門学校卒。中学から常時ニキビ5〜10個。小学生の頃からプールや体育が憂鬱で、肌のことで嫌な思いもたくさんしてきました。「皮脂を取りすぎるから余計に出る」という悪循環をolissで学び、保湿をちゃんとすることで肌が変わりました。今は脂性肌のお客様に「洗いすぎない勇気」を一緒に見つけるお手伝いをしています。



ニキビケアは「自分の肌タイプ」を知っているかどうかで、結果がまるで変わります。
まずは1分でできる肌診断で、あなたに合ったケアの方向性を確認してみてください。


アゼライン酸とは?世界80カ国で使われるニキビケア成分
アゼライン酸(azelaic acid)は、小麦やライ麦、大麦などの穀物に含まれる天然由来の有機酸です。
化学名は「ノナン二酸」で、炭素数9のジカルボン酸に分類されます。
世界80カ国以上でニキビ治療薬として承認されており、約40年にわたる臨床使用実績を持つ成分です。
日本では医薬品としての承認は受けていませんが、日本皮膚科学会の「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」において、面皰(コメド)および炎症性皮疹に対する治療の選択肢の一つとして記載されています(※1)。
海外の痤瘡(ニキビ)治療アルゴリズムでは、アゼライン酸は面皰から炎症性皮疹にいたるまでの単独または併用療法の第二選択薬として位置づけられています。
つまり、軽度のニキビから中等度のニキビまで幅広く対応できる成分なのです。
日本国内では、皮膚科での院内処方(自費)のほか、化粧品に配合された製品も市販されています。
ロート製薬やグラファ社などが高濃度配合のスキンケア製品を展開しており、自宅でのケアにも取り入れやすくなっています。



olissに来店される方の中にも、「アゼライン酸を使い始めてからニキビが落ち着いてきた」とおっしゃる方が増えています。
穀物由来の天然成分という安心感もあって、特に肌が敏感な時期でも取り入れやすいと好評です。
アゼライン酸の5つの効果|ニキビ・毛穴・美白に作用するメカニズム
- 角質の過剰増殖を抑えて毛穴詰まりを防ぐ
- アクネ菌に対する抗菌作用
- 炎症を抑える抗炎症作用
- 皮脂分泌を抑制する作用
- 色素沈着を防ぐ美白作用
アゼライン酸が「万能成分」と呼ばれる理由は、ニキビのさまざまな原因に対して多角的にアプローチできる点にあります。
一つずつ具体的なメカニズムを見ていきましょう。
①角質の過剰増殖を抑えて毛穴詰まりを防ぐ(角化正常化作用)
ニキビの最初のステップは「毛穴の詰まり」です。
正常な肌では古い角質が自然に剥がれ落ちてターンオーバーが維持されますが、ホルモンバランスの乱れや外部刺激によって角質が過剰に増殖すると、毛穴の出口が塞がれてしまいます。
アゼライン酸は、この角質の過剰増殖(角化異常)を正常化する作用を持っています。
毛穴の入り口にある角化細胞(ケラチノサイト)の異常な増殖を抑制し、角質が毛穴に蓄積するのを防ぎます。
この作用は「コメド溶解作用」とも呼ばれ、すでにできている白ニキビ・黒ニキビ(コメド)を改善するだけでなく、新しいコメドの形成を予防する効果もあります。
目に見えないマイクロコメド(微小面ぽう)の段階から作用するため、ニキビの根本的な予防につながるのです。
②アクネ菌に対する抗菌作用
ニキビの炎症を引き起こす主要な原因菌が、アクネ菌(Cutibacterium acnes)です。
アゼライン酸は、このアクネ菌に対して直接的な抗菌作用を発揮します。
注目すべきは、アゼライン酸には「耐性菌」が生じないという点です。
抗生物質を長期間使い続けると菌が薬に対する耐性を獲得してしまい、効かなくなることがあります。
しかしアゼライン酸にはこの耐性菌の問題が報告されていません。
この特性により、アゼライン酸はニキビの予防目的で顔全体に長期間使用することが可能です。
抗生物質のように「使える期間に制限がある」ということがなく、維持療法として継続できるのは大きなメリットでしょう。
③炎症を抑える抗炎症作用
赤ニキビや黄色ニキビの「赤み」や「腫れ」は、肌内部で起きている炎症反応によるものです。
アゼライン酸は、この炎症反応の原因となる活性酸素(フリーラジカル)を除去する抗酸化作用を持っています。
活性酸素は、毛穴に詰まった皮脂を酸化させて炎症を悪化させる原因物質です。
アゼライン酸がこの活性酸素を除去することで、既存の炎症を鎮静させるとともに炎症の悪化・拡大を防ぎます。
また、酒さ(赤ら顔)にも有効であることが知られており、肌の赤みが気になる方にとっても選択肢の一つになります。
実際に海外では、酒さの治療薬としてもアゼライン酸が広く使用されています。
④皮脂分泌を抑制する作用
過剰な皮脂分泌は、毛穴詰まりとアクネ菌の増殖、両方の原因になります。
アゼライン酸は、皮脂分泌に関わる酵素「5α-リダクターゼ」を不活化する作用を持っています。
5α-リダクターゼは、男性ホルモン(テストステロン)をより活性の高いジヒドロテストステロン(DHT)に変換する酵素です。
DHTは皮脂腺を刺激して皮脂分泌を増加させます。
アゼライン酸がこの酵素を抑制することで、ホルモン由来の過剰な皮脂分泌をコントロールできるのです。
特に生理前やストレスが溜まったときに皮脂が増える方、Tゾーンのテカリが気になる方には、この作用が実感しやすいでしょう。
⑤色素沈着を防ぐ美白作用
ニキビが治った後に残る茶色いシミ(炎症後色素沈着)は、多くの方が悩むポイントです。
アゼライン酸は、メラニン生成に関わる酵素「チロシナーゼ」の活性を阻害する作用を持っています。
アゼライン酸の美白効果は、ハイドロキノンと同等かそれ以上という研究報告もあり、ニキビ跡の色素沈着ケアとして注目されています。
ハイドロキノンは高い美白効果がある一方で、刺激が強い・長期使用に制限がある・白斑リスクがあるといったデメリットがあります。
その点、アゼライン酸は刺激が比較的マイルドで長期使用が可能なため、「ニキビを予防しながら同時にニキビ跡のケアもしたい」という方には理想的な選択肢です。



ニキビを防ぎながらニキビ跡もケアできるという「一石二鳥」の特性は、アゼライン酸ならではの強みです。
olissのお客様にも、施術とあわせてホームケアにアゼライン酸を取り入れている方が多くいらっしゃいます。



ニキビ跡の色素沈着でお悩みの方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
原因とセルフケアの方法を詳しくまとめています。


アゼライン酸の正しい使い方|効果を最大限引き出すポイント
- スキンケアの中で使う順番とタイミング
- 使い始めに注意すべき副作用と対処法
- 効果が出るまでの期間の目安
スキンケアの中で使う順番とタイミング
アゼライン酸は水に溶けにくい性質を持っているため、クリームタイプの製品が主流です。
スキンケアに組み込む際の基本的な順番は以下の通りです。
| ステップ | アイテム | 目的 |
|---|---|---|
| 1 | 洗顔 | 汚れ・皮脂を落とす |
| 2 | 化粧水 | 水分補給・肌を整える |
| 3 | 美容液(あれば) | 有効成分の浸透 |
| 4 | 乳液 or クリーム | 油分で蓋をする |
| 5 | アゼライン酸クリーム | スキンケアの最後に塗布 |
アゼライン酸は朝・夜どちらでも使用可能です。
紫外線で分解される成分ではないため朝に使っても問題ありませんが、朝使用する場合は日焼け止めを重ねることを推奨します。
塗布する範囲は、ニキビができている箇所だけでなく「顔全体」に薄く伸ばすのが基本です。
アゼライン酸はニキビの予防効果があるため、まだニキビができていない部位にも塗ることで新しいニキビの発生を抑えます。
使い始めに注意すべき副作用と対処法
アゼライン酸は比較的マイルドな成分ですが、使い始めの1〜2週間は以下のような反応が出ることがあります。
- ピリピリとした刺激感:最も多い反応。塗布直後〜数分間続く
- 軽い赤み・ほてり:一時的なもので、数十分で引くことが多い
- 乾燥・つっぱり感:保湿を丁寧に行えば軽減できる
- かゆみ:まれに。続く場合は使用を中止し皮膚科に相談
これらの反応は多くの場合、使用開始から1〜2週間で肌が慣れてきて軽減されます。
刺激を最小限に抑えるための対処法として、最初の1週間は「夜のみ」「2日に1回」から始めて、徐々に使用頻度を上げていく方法が有効です。
目の周りや口周りなど皮膚が薄い部分は避けて塗布してください。
保湿を先に行ってからアゼライン酸を重ねると、刺激が緩和されることが知られています。
肌が慣れてきたら、アゼライン酸を先に塗ってから保湿に切り替えると浸透効率が上がります。
効果が出るまでの期間の目安
アゼライン酸は即効性のある成分ではありません。
肌のターンオーバーサイクル(約28日)を考慮すると、最低でも4〜8週間の継続使用が効果を実感するための目安です。
| 期間 | 期待できる変化 |
|---|---|
| 2週間 | 肌が成分に慣れ、刺激感が軽減する |
| 4週間 | 新しいニキビの発生頻度が減り始める |
| 8週間 | 既存のニキビ・コメドが明らかに減少する |
| 12週間以上 | 色素沈着の薄化・肌のトーンアップを実感 |
特に色素沈着への効果は時間がかかります。
メラニンの排出にはターンオーバーを数回分繰り返す必要があるため、3ヶ月以上の継続が推奨されます。
「効果がない」と判断するのは、早くても8週間使用した後にしましょう。



「使い始めてすぐに効果を感じられなくても、焦らないでください」とお客様にはお伝えしています。
アゼライン酸は穏やかに作用する成分なので、じっくり続けることが大切です。
2ヶ月経っても変化がない場合は、濃度の見直しや他の成分との組み合わせを検討してみてください。



セルフケアだけでなかなか変化を感じられない場合は、専門家による肌診断で自分の肌の状態を正確に把握することも大切です。
アゼライン酸と他の成分との違い|レチノール・BHA・ナイアシンアミドと比較
ニキビケアに有効な成分は複数あり、それぞれ得意分野が異なります。
アゼライン酸を他の代表的な成分と比較して、どの場面で選ぶべきかを整理しましょう。
| 成分 | ニキビ予防 | ニキビ跡 | 毛穴 | 刺激の強さ | 長期使用 |
|---|---|---|---|---|---|
| アゼライン酸 | ◎ | ◎(色素沈着) | ○ | 弱〜中 | ◎ |
| レチノール | ◎ | ◎(凹み含む) | ◎ | 中〜強 | △(A反応あり) |
| BHA(サリチル酸) | ◎ | △ | ◎ | 中 | ○ |
| ナイアシンアミド | ○ | ○ | ○ | 弱 | ◎ |
| ビタミンC誘導体 | ○ | ◎(色素沈着) | ○ | 中 | ○ |
アゼライン酸を選ぶべき方の特徴は以下の通りです。
- レチノールのA反応(皮むけ・赤み)が辛くて続けられなかった方
- ニキビ予防と色素沈着ケアを同時に行いたい方
- 長期間安全に使い続けられる成分を探している方
- 妊娠中・授乳中でレチノールが使えない方(アゼライン酸は妊娠中も使用可能とされています)
- 酒さ(赤ら顔)の症状もある方
逆に、クレーター状のニキビ跡や深い毛穴の開きが主な悩みの場合は、レチノールやダーマペンなど肌のリモデリング効果が高い選択肢の方が適しています。
アゼライン酸は「肌を壊して再生させる」タイプの成分ではなく、「肌の正常化を助ける」タイプの成分です。
また、アゼライン酸はナイアシンアミドやレチノールと併用することも可能です。
ただし、高濃度レチノールやBHAとの同時塗布は刺激が強くなるため、朝はアゼライン酸・夜はレチノールというように分けて使うのが安全です。



レチノールについてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事で使い方と注意点を解説しています。


アゼライン酸の濃度と製品の選び方
アゼライン酸は配合濃度によって効果の強さと入手方法が異なります。
自分のニキビの程度に合った濃度を選ぶことが重要です。
| 濃度 | 分類 | 入手方法 | 適した肌の状態 |
|---|---|---|---|
| 10%以下 | 化粧品 | ドラッグストア・通販で購入可 | 軽度のニキビ・予防目的 |
| 10〜15% | 化粧品(高濃度) | クリニック専売品・一部通販 | 中等度のニキビ・毛穴詰まり |
| 15〜20% | 院内処方 | 皮膚科・美容皮膚科で処方 | 中等度〜重度のニキビ・酒さ |
初めてアゼライン酸を使う方は、10%以下の市販品から始めて、肌の反応を確認してから徐々に濃度を上げていくのが安全です。
最初から高濃度を使うと刺激が強すぎて続けられなくなるリスクがあります。
製品を選ぶ際のチェックポイントは以下の3点です。
- アゼライン酸の配合濃度が明記されているか:「アゼライン酸配合」とだけ書かれていて濃度不明の製品は避ける
- クリームタイプかジェルタイプか:脂性肌ならジェルが軽くて使いやすい。乾燥肌ならクリームの方が保湿力がある
- 他の有効成分との組み合わせ:ナイアシンアミドやヒアルロン酸が配合されていると、刺激の軽減と保湿のサポートが期待できる
なお、海外通販で20%以上の高濃度品を購入できる場合もありますが、自己判断での使用はリスクが伴います。
高濃度を使いたい場合は皮膚科で相談した上で処方を受けることを推奨します。
よくある質問
まとめ
アゼライン酸は、角質正常化・抗菌・抗炎症・皮脂抑制・美白という5つの作用を持つ、ニキビケアにおいて非常に優秀な成分です。
世界80カ国以上で使用され、日本皮膚科学会のガイドラインでも選択肢として挙げられている信頼性の高い成分でありながら、耐性菌の心配がなく長期使用が可能という特長があります。
レチノールの刺激が辛い方、ニキビ予防と色素沈着ケアを同時に行いたい方、妊娠中で使える成分が限られている方にとって、アゼライン酸は有力な選択肢になるでしょう。
ただし、アゼライン酸だけですべてのニキビが解決するわけではありません。
ニキビには複数の原因が絡み合っているため、自分の肌タイプや原因を正確に把握した上で、適切なケアを組み合わせることが大切です。



ニキビの原因は一人ひとり異なります。
「自分にはどんなケアが合っているんだろう?」と迷ったら、まずは肌診断で自分の肌タイプを確認してみてくださいね。



ニキビの種類や原因について詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。


参考文献
※1. 日本皮膚科学会「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023」https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/acne_guideline2023.pdf
※2. ロート製薬 DRXシリーズ「AZAクリア(アゼライン酸高濃度配合クリーム)」https://jp.rohto.com/drx/aza-clear/
※3. 日比谷ヒフ科クリニック「アゼライン酸の効果とは?特徴や注意点を解説」https://www.hibiya-skin.com/column/202312_02.html
※4. King K, et al. “Azelaic acid for acne vulgaris: a systematic review.” J Dermatolog Treat. 2023;34(1):2197091.
※5. 厚生労働省 e-ヘルスネット「にきび(尋常性ざ瘡)」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
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※ 本記事はニキビケアに関する一般的な情報提供を目的としており、医療行為や医薬品の効能を保証するものではありません。
肌トラブルが気になる方は、専門の医療機関(皮膚科)への相談をおすすめします。
※ 効果には個人差があります。
















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