
高橋 明日美結論から言うと、ニキビがあるときにパックを使っていいかどうかは「ニキビの状態」と「パックの種類」で決まります。
炎症を起こしている赤ニキビや黄色ニキビがある状態で密封型のシートマスクを使うと、悪化するリスクが高いです。一方で、クレイパックや鎮静系のパックは、正しく使えばニキビ予防に役立ちます。



この記事では、ニキビがあるときに避けるべきNGパックと、使ってもOKなパックの見分け方を、ニキビ専門サロンの視点から解説します。肌タイプ別の選び方や正しい使い方まで、パック選びで迷わなくなる情報をまとめました。




髙橋 明日美
株式会社ANY CEO
株式会社ANY、株式会社Malina、株式会社ROSSO、細胞美容PSCLの代表取締役を務める実業家。さらに、REVI正規販売資格を所有。美容業界における豊富な知識と経験を活かし、エステFC事業を展開。また、美容専門学校での講師も務め、次世代の美容業界を担う人材の育成にも力を入れている。


監修 髙橋 明日美
株式会社ANY CEO
株式会社ANY、株式会社Malina、株式会社ROSSO、細胞美容PSCLの代表取締役を務める実業家。さらに、REVI正規販売資格を所有し、美容業界における豊富な知識と経験を活かし、エステFC事業を展開しています。また、美容専門学校での講師も務め、次世代の美容業界を担う人材の育成にも力を入れています。


監修
中村 ほのか
oliss乾燥肌担当
31歳。元エステティシャン。20代半ばから乾燥肌なのにニキビが急増し、さっぱり系ケアで悪化する悪循環に。「乾燥でバリア機能が壊れると炎症が起きやすくなる」と学び、保湿とバリア修復で改善しました。olissでは乾燥肌のお客様に、季節や体調に合わせた保湿量の調整と「洗いすぎない」スキンケア設計を提案しています。


監修 中村 ほのか
oliss乾燥肌担当
31歳。元エステティシャン。20代半ばから乾燥肌なのにニキビが急増し、さっぱり系ケアで悪化する悪循環に。「乾燥でバリア機能が壊れると炎症が起きやすくなる」と学び、保湿とバリア修復で改善しました。olissでは乾燥肌のお客様に、季節や体調に合わせた保湿量の調整と「洗いすぎない」スキンケア設計を提案しています。
ニキビがあるときにパックを使っても大丈夫?
ニキビがあるときのパック使用は「全面NG」ではありません。ただし、ニキビの状態とパックの種類によって判断が分かれます。
まず押さえておきたいのは、パックはあくまで「スキンケアの補助」であり、ニキビを直接ケアするためのものではないということです。パックに含まれる美容成分が肌の保湿や鎮静に役立つことはありますが、炎症を起こしているニキビに対して積極的な効果を期待するものではありません。
問題になるのは、パックが「密封」という性質を持つことです。シートマスクのように肌を覆うタイプのパックは、肌表面の温度と湿度を上げます。これが炎症部位に当たると、炎症が加速する可能性があります。
一方で、クレイ(泥)パックのように余分な皮脂を吸着して洗い流すタイプは、毛穴詰まりの予防に効果的です。ニキビの原因である毛穴の皮脂詰まりにアプローチできるため、正しく使えば予防的なケアとして活用できます。
| ニキビの状態 | パック使用の可否 | 理由 |
|---|---|---|
| 白ニキビ・黒ニキビ(非炎症) | クレイパック○ / シートマスク△ | 炎症がないため、皮脂吸着系は有効。密封系は部分的に避ける |
| 赤ニキビ(炎症あり) | シートマスク× / クレイ△ | 密封による温度上昇で炎症が悪化するリスクが高い |
| 黄色ニキビ(膿あり) | 全タイプ× | 膿を含むニキビへの刺激は跡が残るリスクがある |
| ニキビ跡のみ(活動性なし) | 全タイプ○ | 炎症がないため、保湿・美白系パックは有効 |



olissに来店される方にも「パックを毎日使っているのにニキビが減らない」とおっしゃる方がいます。聞いてみると、炎症のあるニキビの上からシートマスクを貼っていたケースがとても多いんです。密封することで保湿にはなるのですが、炎症部位には逆効果になることがあります。
ニキビ肌で避けるべきNGパックの特徴
- ピールオフ(剥がすタイプ)がNGな理由
- アルコール・香料が多いシートマスクのリスク
- 長時間放置する密封パックの落とし穴
ピールオフ(剥がすタイプ)のパック
ジェルや液体を肌に塗り、乾いたら剥がすタイプのパックは、ニキビ肌には最もリスクが高いパックです。
剥がす際の物理的な刺激が、バリア機能が低下しているニキビ肌にダメージを与えます。特に問題なのは、ニキビの表面を覆っているかさぶたや薄い皮膜まで一緒に剥がしてしまうことです。これにより傷口が露出し、色素沈着やニキビ跡のリスクが高まります。
また、ピールオフパックは乾燥する過程で肌の水分も一緒に奪います。もともと乾燥しやすいニキビ肌にとって、さらなる乾燥は皮脂の過剰分泌を招き、新しいニキビの原因になりかねません。
アルコール・香料が多いシートマスク
シートマスクの美容液には、使用感をよくするためにエタノール(アルコール)や香料が配合されているものがあります。健康な肌であれば問題ない濃度でも、ニキビで炎症を起こしている肌は通常よりバリア機能が低下しているため、少量の刺激成分にも過敏に反応します。
成分表で「エタノール」が上位に記載されている製品は、アルコール含有量が多い傾向があります。香料についても「香料」と一括表示されている場合は複数の香料成分が混合されており、刺激リスクが読みにくいです。
ニキビがある時期は、「無香料」「アルコールフリー」と明記されている製品を選ぶのが安全です。
長時間放置する密封パック
「長く置いた方が効く」と思ってシートマスクを推奨時間以上つけ続けるのは、ニキビ肌にとって逆効果です。
シートマスクは推奨時間を超えると、マスク自体が乾き始め、肌の水分を逆に吸収する「逆浸透」が起こります。これにより肌が乾燥し、バリア機能がさらに低下します。
加えて、長時間の密封状態はニキビの原因菌であるアクネ菌(C. acnes)にとって好都合な環境です。アクネ菌は嫌気性菌であり、酸素が少なく湿度が高い環境で増殖しやすい性質を持っています(※1)。パックによる長時間の密封は、まさにその条件を作り出してしまいます。



シートマスクの使用時間は、製品に記載された目安(多くは10〜15分程度)を守ってください。「もったいないから長く」は、ニキビ肌には裏目に出やすいです。
ニキビ肌でも使えるパックの選び方
- クレイパック(洗い流すタイプ)の活用法
- 鎮静成分配合のシートマスクの選び方
- ノンコメドジェニックテスト済み製品の確認方法
クレイパック(洗い流すタイプ)
ニキビ肌との相性が最も良いのは、クレイ(泥)パックです。カオリン、ベントナイト、モンモリロナイトといったクレイ成分は、肌表面の余分な皮脂や毛穴に詰まった汚れを吸着して除去する働きを持っています。
ニキビの初期段階である白ニキビや黒ニキビ(コメド)は、毛穴に皮脂や角質が詰まることで発生します。クレイパックはこの「毛穴詰まり」に直接アプローチできるため、コメドの予防に効果的です。
ただし注意点もあります。クレイパックは皮脂を吸着する力が強いため、乾燥肌やインナードライ肌の方が頻繁に使うと、必要な皮脂まで奪って乾燥を招くことがあります。脂性肌の方は週2〜3回、乾燥肌の方は週1回程度が目安です。また、塗布時間は製品の推奨時間を守り、完全に乾ききる前に洗い流してください。
鎮静成分配合のシートマスク
シートマスクの中でも、炎症を抑える鎮静成分が配合されたタイプは、ニキビ肌にも使いやすい選択肢です。具体的に注目すべき成分は以下の通りです。
| 成分名 | 期待できる作用 | 代表的な製品表示 |
|---|---|---|
| グリチルリチン酸ジカリウム | 抗炎症 | 「グリチルリチン酸2K」「甘草由来」 |
| ツボクサエキス(CICA) | 鎮静・肌修復 | 「シカ」「ツボクサエキス」「マデカッソシド」 |
| ティーツリー葉油 | 抗菌・抗炎症 | 「ティーツリー」「メラレウカ」 |
| アラントイン | 抗炎症・組織修復 | 「アラントイン」 |
| ナイアシンアミド | 皮脂分泌抑制・バリア強化 | 「ナイアシンアミド」「ニコチン酸アミド」 |
鎮静系シートマスクを選ぶときは、成分表の最初の5つ以内に上記のいずれかが入っているものを選んでください。成分表は配合量の多い順に記載されるため、後ろの方にしか記載されていない場合は、その成分の配合量が少ない可能性があります。
なお、炎症を起こしているニキビがある部分は、シートマスクをハサミで切り抜いて避けるか、その部位だけマスクを折り返して肌に触れないようにするのが安全です。
ノンコメドジェニックテスト済み製品の確認
パッケージに「ノンコメドジェニックテスト済み」と記載されている製品は、毛穴を詰まらせにくい(コメドを作りにくい)ことが第三者機関のテストで確認されていることを意味します。
ただし「ノンコメドジェニック」は「ニキビができない」という保証ではありません。あくまで「コメドを誘発しにくい処方」であるという指標です。それでも、ニキビ肌の方がパックを選ぶ際の有力な判断基準になります。
また、「ノンコメドジェニック」に加えて「アレルギーテスト済み」「パッチテスト済み」と併記されている製品は、敏感な肌への配慮がより厳密に行われている傾向があります。ニキビで肌が敏感になっている時期は、これらの表示を確認する習慣をつけてみてください。



パック選びで一番大事なのは「成分表を見ること」なんですが、全部覚えるのは大変ですよね。まずは「ノンコメドジェニックテスト済み」の表示を探す、それだけでも大きな差になりますよ。
ニキビ肌タイプ別・パックの選び方早見表
肌タイプによって皮脂の量や乾燥の度合いが異なるため、選ぶべきパックのタイプも変わります。自分の肌タイプに合わないパックを使い続けると、ニキビが改善しないどころか悪化する原因になります。
| 肌タイプ | おすすめパック | 避けた方がいいパック | 使用頻度の目安 |
|---|---|---|---|
| 脂性肌 | クレイパック(カオリン・ベントナイト系) | 高保湿シートマスク(油分が多いもの) | 週2〜3回 |
| 乾燥肌 | 鎮静系シートマスク(CICA・アラントイン) | クレイパック(頻繁な使用)、ピールオフ | 週1〜2回 |
| 混合肌 | Tゾーンにクレイ+Uゾーンに鎮静シートの使い分け | 全顔同一パック(一律ケア) | 週2回 |
| 敏感肌 | 低刺激・無香料のシートマスク | ピールオフ、アルコール含有、クレイ(高頻度) | 週1回 |
| インナードライ | ナイアシンアミド配合のシートマスク | クレイパック(頻繁な使用)、高濃度レチノール | 週1〜2回 |
混合肌の方は、顔全体に同じパックを使うよりも部位ごとに使い分ける方法が効果的です。皮脂が多いTゾーン(おでこ・鼻)にはクレイパックを、乾燥しやすいUゾーン(頬・顎)には鎮静系のシートマスクを使うことで、それぞれの部位に適したケアができます。
インナードライ肌は、表面は皮脂でテカっているのに内部は乾燥しているタイプです。クレイパックで皮脂を取りすぎると、肌が「もっと皮脂を出さなければ」と反応して逆にテカリが増すことがあります。ナイアシンアミド配合のシートマスクは、皮脂分泌をコントロールしながら保湿もできるため、インナードライ肌との相性が良いです。



「自分が脂性肌だと思っていたけど、実はインナードライだった」というケースは非常に多いです。肌タイプを正しく把握していないと、真逆のケアをしてしまうことになります。自分の肌タイプに自信がない方は、一度きちんと確認されることをおすすめします。
ニキビがあるときのパックの正しい使い方
- 使用頻度とタイミングの目安
- ニキビ部分を避けて使うコツ
- パック後のスキンケア手順
使用頻度とタイミングの目安
ニキビがある時期のパックは、週1〜2回が基本です。毎日パックを使うと、肌に過剰な水分や成分が入り続けることで、かえってバリア機能のバランスが崩れやすくなります。
タイミングは夜の洗顔後がベストです。日中は紫外線や外気の刺激があるため、パック直後の無防備な肌が外部刺激にさらされるリスクがあります。夜であれば、パック後そのままスキンケアを完了して就寝できるため、成分が肌になじむ時間を確保できます。
また、生理前のホルモンバランスが乱れる時期は、普段より肌が敏感になっています。この時期は新しいパックを試すのは避け、使い慣れた低刺激のものだけに絞るのが安全です。
ニキビ部分を避けて使うコツ
炎症を起こしているニキビがある場合は、その部分だけパックが触れないようにする「部分避け」が重要です。
シートマスクの場合は、ニキビがある箇所をハサミで切り抜くか、その部位だけマスクを折り返して肌から浮かせます。クレイパックの場合は、炎症ニキビの上を避けて塗ります。赤く腫れている部分、膿が見えている部分には塗らないでください。
白ニキビや黒ニキビ(非炎症性のコメド)の上にクレイパックを塗ることは問題ありません。むしろ、毛穴に詰まった皮脂や角質をクレイが吸着してくれるため、コメドの改善に役立つ場合があります。
パック後のスキンケア手順
パック後のケアは、パックの種類によって異なります。
クレイパック後:ぬるま湯で丁寧に洗い流した後、化粧水で水分を補給し、乳液またはクリームで蓋をします。クレイパックは皮脂と一緒に肌の水分も取りやすいため、洗い流した直後の保湿は必須です。洗い流してから5分以内に化粧水をつけることを意識してください。
シートマスク後:マスクを外した後、肌に残った美容液を手のひらで軽く押さえてなじませます。その後、乳液やクリームで蓋をして美容液の蒸発を防ぎます。シートマスク後に洗顔する必要はありません。美容液成分を洗い流してしまうと、パックの意味がなくなります。



パック後の保湿ステップを省略してしまう方がいるのですが、これは本当にもったいないです。特にクレイパック後は肌が乾燥しやすい状態なので、しっかり保湿してあげてくださいね。
よくある質問
まとめ
ニキビがあるときのパック選びは、「全部ダメ」でも「何でもOK」でもありません。ニキビの状態を見極めて、パックの種類を正しく選ぶことが大切です。
炎症を起こしている赤ニキビや黄色ニキビがある部位にはパックを避ける。白ニキビ・黒ニキビの予防にはクレイパックが有効。シートマスクを使うなら鎮静成分配合・ノンコメドジェニックテスト済みのものを選ぶ。そして、自分の肌タイプに合った種類と頻度で使うこと。
パックはスキンケアの「プラスα」であって、ニキビケアの根本的な解決策ではありません。繰り返すニキビやセルフケアで変化が見られない場合は、皮膚科やニキビ専門のサロンに相談することも選択肢に入れてみてください。



パック選びも大切ですが、もっと大切なのは毎日のベースケア(洗顔・保湿)が肌タイプに合っているかどうかです。パックで一時的にケアするより、日常のスキンケアが自分の肌に合っていることの方がニキビ予防に大きく影響します。
参考文献
1. 日本皮膚科学会「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023」https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/acne_guideline2023.pdf
2. 厚生労働省「化粧品の効能の範囲」https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/konou.pdf
3. 日本化粧品工業連合会「ノンコメドジェニックテストの概要」https://www.jcia.org/
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※ 本記事はニキビケアに関する一般的な情報提供を目的としており、医療行為や医薬品の効能を保証するものではありません。肌トラブルが気になる方は、専門の医療機関(皮膚科)への相談をおすすめします。
※ 効果には個人差があります。
















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