高橋 明日美サリチル酸は、濃度が高いものを選んだほうがいいのでしょうか?
結論、市販品は濃度が表示されないため、濃度で選ぶことはそもそもできません。



日本の化粧品には、サリチル酸の濃度を表示する義務がありません。
濃度で選べない理由と、区分と使い方で選ぶ方法を解説します。


髙橋 明日美
株式会社ANY CEO
株式会社ANY、株式会社Malina、株式会社ROSSO、細胞美容PSCLの代表取締役を務める実業家。さらに、REVI正規販売資格を所有。美容業界における豊富な知識と経験を活かし、エステFC事業を展開。また、美容専門学校での講師も務め、次世代の美容業界を担う人材の育成にも力を入れている。


監修 髙橋 明日美
株式会社ANY CEO
株式会社ANY、株式会社Malina、株式会社ROSSO、細胞美容PSCLの代表取締役を務める実業家。さらに、REVI正規販売資格を所有し、美容業界における豊富な知識と経験を活かし、エステFC事業を展開しています。また、美容専門学校での講師も務め、次世代の美容業界を担う人材の育成にも力を入れています。


監修
山田 まほ
Oliss脂性肌担当
23歳。美容専門学校卒。中学から常時ニキビ5〜10個。小学生の頃からプールや体育が憂鬱で、肌のことで嫌な思いもたくさんしてきました。「皮脂を取りすぎるから余計に出る」という悪循環をolissで学び、保湿をちゃんとすることで肌が変わりました。今は脂性肌のお客様に「洗いすぎない勇気」を一緒に見つけるお手伝いをしています。


監修 山田 まほ
Oliss脂性肌担当
23歳。美容専門学校卒。中学から常時ニキビ5〜10個。小学生の頃からプールや体育が憂鬱で、肌のことで嫌な思いもたくさんしてきました。「皮脂を取りすぎるから余計に出る」という悪循環をolissで学び、保湿をちゃんとすることで肌が変わりました。今は脂性肌のお客様に「洗いすぎない勇気」を一緒に見つけるお手伝いをしています。
この記事では、サリチル酸を配合した製品の例を1つだけ挙げています。次の3つを満たすものを選びました。
- サリチル酸を公式に表示していること
- 区分がパッケージと公式サイトで確認できること
- メーカー公式サイトで、2026年8月時点で継続して購入できること
効果の優劣を比較検証したものではなく、上の3条件を満たす製品を並べたものです。
本文で例に挙げるバイオクリアは、ニキビ専門サロンolissのオリジナル商品です。
ニキビ専門サロンに来店されたお客さまの需要とカウンセリングの経験をもとに制作した美容液です。
他社製品を並べて比較する記事ではないため、他社との取引関係もありません。


市販品の濃度は表示されないことが多く、濃度で選ぶのは現実的ではない
日本の化粧品・薬用化粧品には、サリチル酸の濃度を表示する義務がありません。
つまり、店頭で手に取れる化粧水・美容液・洗顔料のほとんどは、何%入っているのかを確かめる手段がないということです。
そのうえで、区分ごとに入れられる量の天井は制度側で決まっています。化粧品なら0.2%が上限で、そこを超えたものは国内向けの化粧品として売られていません。
だから、濃度を軸に比べるのではなく「区分」と「使い方」で選ぶほうが結果に近づきます。その理由を、この記事で順に見ていきます。



先に、サリチル酸を配合した製品の例を1つだけお見せします。
ここで挙げる1本はolissのオリジナル商品で、市販品を並べて比較する記事ではありません。
olissオリジナルの美容液|osmyss バイオクリア


医師監修のニキビ専門サロンolissのオリジナル商品です。
市販ルートには乗せていない、olissにしか置いていない専売品です。
- サリチル酸
全成分表示に記載された配合成分(医薬部外品の有効成分ではありません) - キハダ樹皮エキス/ダイズ種子エキス/セイヨウハッカ葉エキス/加水分解酵母エキス
肌を整える整肌成分
濃度は分からなくても、全成分表示のどこにサリチル酸が並んでいるかは公式サイトで確認できます。
この記事で見てきたとおり、確かめられるのは濃度ではなく区分と表示のほうだからです。
バイオクリアは化粧品の枠の中にある1本で、有効成分としての承認を受けた製品ではありません。
30mLで、顔全体ではなく気になる部分に重ねて使う設計です。
エタノールを含むため、ピリピリと感じたときは使用を中止してください。
この使い方を前提にしているのは、サロンの現場で見てきたことがあるからです。
角質ケアでつまずく方の多くは、濃い製品を顔全体に広げてしまっているからです。
施術前後の肌を毎日見ているからこそ、「どこに」「どれだけ」使うかを先に決めてもらっています。
価格は市販の角質ケア美容液より高めです。
整肌成分を4種類重ねていること、そしてolissでしか扱っていない専売品であることが、この価格の理由です。



濃度で選べない以上、区分と使い方で決めるのがいちばん確実です。
顔全体に広げる使い方は想定していません。
\内容量30mL・6,292円(税込)/定期便なら5%OFF!/
公式サイトはこちら
※定期便は30日・42日・60日の間隔から選べます。いつでもスキップ・解約できます。
※価格や仕様は変更される場合があります。
なぜ市販品にサリチル酸の濃度が書かれていないのか
- 化粧品の全成分表示は「配合量の多い順」であって濃度表示ではない
- 1%以下の成分は、並び順からも量が読めない
- 濃度が必ず書かれるのは市販薬(一般用医薬品)だけ
「サリチル酸 濃度」で検索しても数字が出てこないのは、書き手が隠しているからではありません。
表示の制度そのものが、濃度を書かせる仕組みになっていないからです。ここを知ると、探し方を切り替えられます。
化粧品の全成分表示は「配合量の多い順」であって濃度表示ではない
化粧品の裏面にある成分の一覧は、法律で「全成分表示」と呼ばれるものです。
ここで求められているのは成分の名称を並べることだけで、分量を書くことは求められていません(※1)。並べる順番は、製品における分量の多い順です。
つまり読み取れるのは「他の成分と比べて多いか少ないか」までです。何%なのかは、どこにも書かれていません。
医薬部外品(薬用化粧品)も同じです。「有効成分」と「その他の成分」に分けて名称は書かれますが、分量の記載は行われていません。



カウンセリングでも「%が書いてある製品を教えてほしい」と聞かれます。化粧品では、そもそも書かれていないのが普通なのです。
1%以下の成分は、並び順からも量が読めない
「順番が前なら多い」という読み方には、はっきりした限界があります。
全成分表示のルールでは、1%以下の成分と着色剤については、互いに順不同で記載してよいことになっています(※1)。
サリチル酸は、後で見るように化粧品では0.2%が上限です。つまり必ず「1%以下」の側に入るので、並び順は量の手がかりになりません。
成分表の後半に書かれていても、それは「ほんの少しだから後ろ」という意味ではないのです。
成分表の順番から濃度を推測する読み方は、サリチル酸には使えません。
濃度が必ず書かれるのは市販薬(一般用医薬品)だけ
一方で、ドラッグストアの医薬品の箱には成分の量がはっきり書かれています。
これは制度の違いです。医薬品は有効成分の名称とその分量を容器や外箱に記載することが法律で定められています(※2)。
だから市販薬だけは%が読めます。化粧品・医薬部外品と医薬品で、書かれている情報の量がそもそも違うわけです。
| 区分 | 成分名の表示 | 分量(%)の表示 |
|---|---|---|
| 化粧品 | 全成分を分量の多い順に表示 | 求められていない |
| 医薬部外品(薬用化粧品) | 有効成分とその他の成分に分けて表示 | 行われていない |
| 一般用医薬品(第2類医薬品など) | 有効成分を表示 | 法律で記載が定められている |
「%を知りたい」という希望に応えられるのは、この表の一番下の行だけということになります。



濃度を伏せている企業を疑う必要はありません。書く欄が用意されていない、というだけの話です。
区分ごとに使えるサリチル酸の濃度は決まっている
- 化粧品は0.2%が上限(化粧品基準で決まっている)
- 医薬部外品は剤形ごとに前例の範囲がある
- 20〜35%は医療機関のピーリングの領域
個々の製品の濃度は分かりません。ただし、区分ごとに入れられる量の天井は公開されています。
ここを押さえると、「自分が手に取れる範囲はどこまでか」がはっきりします。
区分ごとの天井を押さえたうえで、サリチル酸がニキビ・毛穴にどう働くかと製品の選び方を先に確認しておくと、数字に振り回されずに済みます。
化粧品は0.2%が上限(化粧品基準で決まっている)
化粧品に入れられる成分と量は、厚生省告示の「化粧品基準」で定められています。
サリチル酸はこの基準の別表第3(防腐剤)に載っており、すべての化粧品で100g中0.20gまでと定められています(※3)。
つまり国内向けの化粧品で、サリチル酸が0.2%を超えているものは存在しません。
この上限は、メーカーが何のために配合したかに関係なく効いてきます。化粧品という区分を選んだ時点で、天井は0.2%です。
だから化粧品どうしを濃度で比べようとしても、差がつく幅がほとんど残っていません。



「高濃度サリチル酸の化粧品」という言い方を見かけることがあります。化粧品である限り、上限は0.2%です。
医薬部外品は剤形ごとに前例の範囲がある
薬用化粧品(医薬部外品)になると、化粧品より広い範囲が使えます。
厚生労働省は「いわゆる薬用化粧品中の有効成分リスト」で、剤形ごとに承認の前例となる分量の範囲を公開しています(※4)。サリチル酸の前例は次のとおりです。
| 薬用化粧品の種類 | サリチル酸の分量の前例(%) |
|---|---|
| 化粧水 | 0.05〜0.7 |
| クリーム、乳液、ハンドクリーム、化粧用油 | 0.1〜1.5 |
| 薬用石けん(洗顔料を含む) | 0.2〜0.5 |
| パック | 0.1 |
| シャンプー | 0.1〜2 |
| リンス | 0.3 |
注意したいのは、これが上限を定めた規制ではなく「前例の範囲」であることです。この範囲内なら追加の資料提出を原則求めない、という運用のための目安です。
もう一つ、このリストに「美容液」という区分は存在しません。薬用の美容液は、化粧水またはクリーム・乳液の枠で承認を受けることになります。
顔に置いたままにする剤形(化粧水・乳液)と、洗い流す剤形(洗顔料・パック)で範囲が違う点も、あとで選び方に関わってきます。
20〜35%は医療機関のピーリングの領域
ここから先は、店頭で買えるものの外側の話になります。
日本皮膚科学会のケミカルピーリングガイドラインでは、剝離深達レベル1〜2の薬剤例として20〜35%のサリチル酸(エタノール基剤・マクロゴール基剤)が挙げられています(※5)。
ざ瘡に対する推奨度は、マクロゴール基剤がC1(良質な根拠は少ないが選択肢の一つとして推奨)です。エタノール基剤はC2とされ、脂腺から血中に吸収されてサリチル酸中毒を起こす危険性が指摘されています(※5)。
そしてケミカルピーリングは、業として行えば医業に該当すると国から明言されています(※5)。この濃度帯は、医師の管理下で行われる前提の数字です。
なお、もっと高い濃度の製品も市販されてはいます。日本薬局方の「サリチル酸絆創膏」はサリチル酸を50%含みます(※6)。
ただしこの製剤の効能・効果は、いぼ・うおのめ・たこの角質剥離です。厚く硬くなった足裏の皮膚を対象にしたもので、顔のニキビに使うものではありません。
「サリチル酸には50%の製品もある」という事実と、「顔に50%を使ってよい」はまったく別の話です。濃度の数字は、必ず対象部位と効能・効果と一緒に読む必要があります。



濃度だけを取り出して比べると、いちばん危ない読み違いが起きます。どこに使う製品なのかを、数字より先に確認してください。
濃度帯が変わると、行う場所も費用も変わります。先に相場を知っておくと判断しやすくなります。
濃度の代わりに何を見ればいいか
- パッケージの区分を最初に確認する
- 洗い流すか、置いたままにするかで刺激の出方が変わる
- 同じ成分を何品も重ねていないかを見る
濃度が確かめられないなら、代わりに何を見るのか。ここが実際の買い物で使える部分です。
結論から言うと、区分・剤形・重ねている数の3つです。いずれもパッケージと手持ちの製品を見れば確認できます。
パッケージの区分を最初に確認する
区分は、パッケージの表示で見分けられます。
「医薬部外品」「薬用」と書かれていれば医薬部外品、「第2類医薬品」と書かれていれば医薬品です。どちらも書かれていなければ化粧品です。
成分表示の形も違います。化粧品は全成分がひと続きに並び、医薬部外品は「有効成分」と「その他の成分」が分けて書かれます。
| パッケージの表示 | 区分 | サリチル酸の位置づけ |
|---|---|---|
| 表示なし | 化粧品 | 配合成分。0.2%が上限 |
| 医薬部外品・薬用 | 医薬部外品 | 有効成分の欄にあれば承認された量が入っている |
| 第2類医薬品 | 一般用医薬品 | 分量が箱に記載されている |
医薬部外品を選ぶときは、サリチル酸が「有効成分」の欄にあるかどうかを見てください。その他の成分の側にしか名前がない場合は、狙って配合された量ではありません。



お客様の手持ちを見せていただくと、成分表の後半に名前があるだけの製品も多いです。見るのは商品名ではなく、裏面の欄の位置です。
洗い流すか、置いたままにするかで刺激の出方が変わる
同じ成分でも、肌に触れている時間が違えば感じ方は変わります。
前に見た薬用化粧品の前例でも、洗い流す洗顔料は0.2〜0.5%、置いたままにする化粧水は0.05〜0.7%と、剤形で範囲が分かれていました(※4)。
洗顔料は数十秒で流されますが、化粧水や美容液は朝まで肌に残ります。初めて試すなら、洗い流す剤形から始めるほうが様子が分かります。
使う頻度も同じ考え方です。毎日でなく2〜3日に1回から始めれば、合わなかったときに戻しやすくなります。
ピリピリする、赤くなる、皮が細かくむけるといった変化が出たときは、その製品の使用をいったん中止してください。痛みをともなうニキビが広がっている場合は、皮膚科への相談をおすすめします。
同じ成分を何品も重ねていないかを見る
濃度を上げようとするより、先に確認したいことがあります。
洗顔・化粧水・美容液のすべてにサリチル酸が入っていないか、です。1品ずつは上限内でも、重ねれば肌に触れる回数は増えます。
これは「危険だからやめてください」という話ではありません。刺激が出たときに、どれが原因なのか分からなくなるのが問題です。
肌が生まれ変わる周期はおよそ4〜6週間とされています。1品ずつ変えて1か月見るほうが、判断の材料が残ります。



「濃度が足りないのかも」と足していく方が多いのですが、逆です。まず引いて、1品だけ残してみてください。



分量が箱に書かれている市販薬から選びたい方は、症状別に整理した記事も参考にしてください。
濃度が読める区分から入りたい場合、選択肢は市販薬になります。症状によって向く成分が変わります。
サリチル酸の濃度に関するよくある質問
サリチル酸の濃度とニキビケアのまとめ
最後に、この記事の要点を整理します。
- 化粧品・医薬部外品にサリチル酸の分量を表示する義務はない
- 全成分表示は分量の多い順だが、1%以下は順不同でよいため順番から量は読めない
- 化粧品は化粧品基準で0.2%が上限。国内向けでこれを超えるものはない
- 薬用化粧品は剤形ごとに前例の範囲がある(化粧水0.05〜0.7%、洗顔料0.2〜0.5%など)
- 20〜35%は医師の管理下で行うケミカルピーリングの領域
- 50%の製剤は、いぼ・うおのめ・たこ用。顔に使うものではない
- 見るのは濃度ではなく、区分・剤形・重ねている数の3つ
サリチル酸は、濃度の数字が読める区分と読めない区分がはっきり分かれている成分です。
読めない側で数字を探し続けるより、区分と剤形を選び直すほうが早く進みます。いま手元にある製品の裏面から、確かめてみてください。
参考文献
1. 厚生労働省「化粧品の全成分表示の表示方法等について」(平成13年3月6日 医薬監麻発第220号・医薬審発第163号)https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta7768
2. 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第50条(直接の容器等の記載事項)https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145
3. 厚生省告示第331号「化粧品基準」(平成12年9月29日)別表第3https://www.mhlw.go.jp/content/000491511.pdf
4. 厚生労働省医薬食品局審査管理課「いわゆる薬用化粧品中の有効成分リストについて」(薬食審査発第1225001号・平成20年12月25日)https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/yakuyou_kounou_1.pdf
5. 古川福実ほか「日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン(改訂第3版)」日本皮膚科学会雑誌 118(3):347-355, 2008https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/guideline/1372913831_1.pdf
6. 日本薬局方 サリチル酸絆創膏 添付文書(2025年12月改訂・第3版)https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00012378.pdf
※ 本記事はニキビケアに関する一般的な情報提供を目的としており、医療行為や医薬品の効能を保証するものではありません。肌トラブルが気になる方は、専門の医療機関(皮膚科)への相談をおすすめします。
※ 効果には個人差があります。
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