ブルーライト
最近、よく耳にするブルーライトは視力に悪影響を及ぼすだけで、ニキビには一切関係がないようなものにも思えます。
しかし、実はスマートフォンやPCなどを長時間使用する事によって浴びたブルーライトが、ニキビの要因となる事があります。
ほとんどの人が見逃してしまっているニキビ発症の原因ともなりますので、注意してください。
では、なぜブルーライトが肌に悪影響を及ぼし、ニキビを発症させてしまうのでしょうか?
ブルーライトがなぜニキビを発症させるのか?
普段、多くの人が使用しているスマホやPCから発せられるブルーライトは、目への悪影響だけでなく、肌そのものに直接刺激を与えたり、ニキビが発症しやすい肌を作り出す要因となってしまう事があります。
ブルーライトがなぜ肌に悪いのかという点をしっかりと抑えて、しっかりと対策を行ってください。
1.第3の紫外線による刺激
肌に悪影響を及ぼす紫外線と言えば、「UVA」や「UVB」などが有名ですが、最近では「HEV(ブルーライト)」も紫外線に近い悪影響を持っており、「第3の紫外線」とも言われるほどです。
高いエネルギーをもっている上に、皮膚の最も奥深くに位置する真皮にまで届くため、肌細胞の生成が遅れが生じ、ターンオーバが乱れるといったトラブルが起こる可能性も少なくはありません。
紫外線ほど刺激力が強くはありませんが、乾燥肌・敏感肌といった肌質の方は、ブルーライトによる悪影響を受けやすい状態ですので注意して下さい。
また、「HEV」は紫外線よりも防ぐ事が難しいものですので、パソコンやスマホ自体の設定を変えるなどして発光量を抑えるか、ブルーライトをカットする効果をもつシートなどを貼るなどした対策が良いでしょう。
2.自律神経の乱れ
人間は、夜になると身体をリラックス状態にしてくれる副交感神経を活発化させる「メラトニン」というホルモンが分泌されます。
しかし、ブルーライトを長時間浴びていると、このメラトニンが分泌されにくくなり、常に交感神経が優位な状態となってしまうのです。
交感神経が常に働くようになると、皮脂の分泌量を上昇させる「コレチゾール」が過剰分泌され、ニキビの発症へと繋がってしまう事も。
また、コレチゾールは脳を活発化させる作用も持っている為、脳がリラックスして睡眠状態となっている時間に働くターンオーバーが上手く働かなくなり、ニキビが発症しやすい、または治りづらい肌となってしまいますので、睡眠30分前程は、ブルーライトを発するスマホやPCなどの使用は避けた方が良いでしょう。
3.システインの不足
システインとは、ビタミンCと協力して、肌の新陳代謝を正常化したり、皮膚に染みついてしまったメラニンを排出したり、無色化したりするといった働きをもつ成分です。
実は、このシステインは、目の角質を構造する成分ともなっています。
その為、ブルーライトの刺激によって角質が傷ついてしまうと、それを修復するためにシステインが大量に消費され、肌に必要な分が不足してしまう事も。
その結果、システインが不足した肌は、新陳代謝が正常に機能せず、ニキビが発症してしまったり、メラニンが排出されないままニキビ跡になってしまう場合がありますので、目に及ぶブルーライトの悪影響もしっかりと視野にいれてケアを行うと良いでしょう。
ブルーライトが原因でできるニキビの対策
普段、スマホやPCを長時間使用している方、特に仕事でPCを使用している方は、ブルーライトが原因、または間接的な要因でニキビが発症してしまう可能性があります。
簡単な対策でブルーライトによる悪影響を防ぐ事ができますので、実際に行ってみると良いでしょう。
1.ディスプレイの明るさを下げる。
直接ブルーライトの刺激を浴びる事によって発症してしまうニキビは、ディスプレイの明るさそのものを下げて、光の影響を少なくする事が有効。
ディスプレイの明るさを下げると、ブルーライト以外の光も軽減してしまいますが、肌に及ぶ悪影響は大幅に軽減できますので、仕事場で長時間使用するパソコンなどに、以上の設定を施すと良いでしょう。
軽減量は、ディスプレイが見えにくくならない程度がお勧めです。
2.ブルーライトをカットするメガネ・フィルムを使用する。
主にPC用メガネや、スマートフォンに張り付けるフィルターでブルーライトをカットする仕様のものを用いる事で、メラトニン分泌量の低下や自律神経の乱れを防ぐ事が可能です。
しかし、PCやスマートフォンの光そのものが自律神経を見出し、ニキビを発症させてしまう間接的要因となってしまう可能性もあります。
その為、いくらブルーライトをカットできるからといっても、長時間使用し続けるのはお勧めできません。
できれば30分に1回、最低でも1時間に1回はディスプレイから目を離し、5分ほどリラックスするのが良いでしょう。
3.メチオニンの摂取
メチオニンは、ブルーライトの刺激によって不足するシステインの材料となる必須アミノ酸の一種です。
普段、仕事などでPCを長時間使用している方は、肌に必要なシステインが不足し、ニキビ・ニキビ跡などの肌トラブルが発症しやすい状態になっている可能性が高いので、普段の食事にメチオニンを取り入れると良いでしょう。
メチオニンは主に鶏肉、牛肉、ラム肉などの肉類、マグロやカツオなどの青魚類、豆腐や味噌などの大豆由来食品などに多く含まれています。
なぜ同じ場所にニキビができるのか?
せっかくのケアで完治したにも関わらず、同じ場所に繰り返しできるニキビで悩んでいる方は多いかと思います。
特に大人ニキビは、同じ場所に繰り返し発症してしまう傾向があり、一度完治したからといってケアを怠ってしまうと、直ぐに再発してしまいますので、注意してください。
では、なぜ同じ場所に繰り返しニキビが発症するのでしょうか?
また、ニキビの再発を防ぐにはどのような対策を行えばよいのでしょうか?
同じ場所にニキビができる原因
同じ場所に繰り返し発症するニキビの原因は、内的要因であったり外的要因であったりと、様々な要因があります。
その要因は具体的に、以下のようなものが挙げられます。
1.アクネ菌が残っている。
ニキビが発症・悪化してしまう要因の一つとして数えられる「アクネ菌」は、一度治っても空気が少なく、皮脂が微量残っている毛穴の奥深くに隠れている場合も。
目視ではそれを確認する事は出来ないため、「ニキビが完治した」と思ってしまいがちですが、実はニキビが治ったばかりの肌は、再び発症しやすい肌でもありますので注意して下さい。
特に、皮脂分泌量の多いTゾーンは再発の確率が高い為、ニキビが治った後も汚れや余分な皮脂を除去するためのケアを継続的に行うようにすると良いでしょう。
2.毛穴が開いてしまっている。
皮脂や膿が溜まって膨張してしまった毛穴は、ニキビが治った後でも一定期間は大きく開いている状態となります。
その為、毛穴内部の皮脂が酸化してしまう、または汚れが入ってしまうといった要因でニキビが再発してしまう可能性も。
また、逆に周りの毛穴は、広がってしまった毛穴に押されている為、小さく閉じてしまった状態となっているため、皮脂や汚れが詰まりやすく、ニキビが治った周りの部分にニキビが再発してしまう場合がありますので、注意が必要です。
3.免疫力の低下
一度ニキビが発症してしまった部分は、外部刺激から肌を守るバリア機能や新陳代謝が著しく低下しており、ちょっとした刺激やホルモンバランスの乱れなどで再発してしまう可能性が十分にあります。
特に、黄体ホルモンの過剰分泌によって皮脂量が多くなる整理前は、免疫力の低下した肌の大きな負担となりニキビが繰り返し発症してしまう場合も。
それ以外にも、日々のストレスや、紫外線、洗顔の際に起こる摩擦などといった様々な要因で、他の肌質より比較的ニキビが発症しやすくなりますので、ニキビが治った後も、ケアを継続的に行う事が重要です。
再発するニキビを防ぐ
繰り返し同じ場所に発症するニキビを防ぐ為には、再発しやすい肌の状態を早期に回復させるケアが重要。
もちろん、それに加えて洗顔やクレンジングなど基本的なニキビケアを行えば、更に再発を防止することが可能となります。
では、どのようなケアを施せば、弱ってしまった肌を回復させる事ができるのでしょうか?
1.ビタミンAの摂取
ビタミンAには、皮膚の新陳代謝を上げ、ニキビが発症しにくい肌を作り出す、または維持するのに効果的です。
その他にも、皮膚の免疫力ともなる粘膜を生成するのに必要な細胞を作る効果や、アクネ菌の繁殖を抑制する働きも。
その為、ニキビ発症によって弱ってしまった肌や、毛穴奥深くに残っているアクネ菌が再度ニキビを発症させてしまう事を防ぐのに効果的なビタミンです。
主に鶏レバー、豚レバー、ニンジン、パセリ、ほうれん草などに多く含まれています。
2.トコトリエノールの摂取
トコトリエノールはビタミンEの一種で、主に強い抗酸化作用や血行促進に優れた効果を発揮する成分です。
また、皮膚の新しい細胞を生成する真皮の働きを促す作用がある為、ニキビによって壊れてしまった肌細胞を早期で回復させる事が可能。
パーム油をはじめとした食用油、アボカド、米ぬか、大麦、ナッツ類などに多く含まれている成分ですので、ニキビ改善後も積極的に摂取すると良いでしょう。
3.保湿ケア
主にセラミド、アミノ酸、ヒアルロン酸、NMFなどの保湿成分を含んだスキンケア用品で肌にツヤやハリを与える事で、広がってしまった毛穴を収縮させる事ができます。
その上、肌表面のバリア機能を高める事もできる為、繰り返し発症してしまうニキビには、継続的な保湿ケアが非常に重要。
保湿成分は、化粧水や洗顔料、クレンジング剤に多く含まれていますので、ニキビの再発に悩まされているかたは、そういった成分も意識してスキンケアを行うと良いでしょう。
4.イソフラボンの摂取
生理前になるといつも発症するニキビに効果的な成分が「イソフラボン」。
イソフラボンは、女性ホルモンの一種であるエストロゲン(卵胞ホルモン)と同等の働きがあり、生理前の皮脂過剰分泌を抑えたり、肌の保湿作用を促す効果を持ちます。
その為、生理の度に繰り返し発症するニキビには効果的な成分と言えます。
主に、大豆を由来とした食材(納豆、豆腐、味噌など)に多く含まれており、比較的安価で購入できるものがほとんどですので、毎月生理前に発症するニキビに困っているという方は、食事にイソフラボンを取り入れてみて下さい。
化粧水の役割
洗顔後の肌は、保湿に必要な角質や皮脂などの成分が落ちてしまい、そのまま放置しておくと、肌内部の水分が蒸散し、ニキビの発症しやすい「乾燥肌」となってしまいます。
そんな乾燥肌を防ぐ為に、肌・角質層を整えるの働きをするのが化粧水です。
また、洗顔後に化粧水で肌を整える事によって、その後に使用する美容液やクリームなどの成分が浸透しやすくなり、より一層ニキビなどの肌トラブルを予防・改善するのに役立ちます。
ニキビ肌にはどんな化粧水を使えば良い?
現在、様々な種類やブランドの化粧水が販売されており、配合されている成分や、その効果は異なります。
その為、「良い化粧水」と言われているものが、全ての人に良いという訳ではないのです。
特に、ニキビ肌の方はしっかりと化粧水選びを行わなければ、逆に発症・悪化させてしまう可能性もあります。
では、いったいどのような化粧水が、ニキビケアに効果的なのでしょうか?
1.ノンコメドジェニック
ノンコメドジェニックとは、成分を詳しくチェックし、ニキビの元となるコメド(角栓)を形成しにくいという事を証明する為の試験をクリアした化粧品の事をさします。
試験をクリアした化粧品には「ノンコメドジェニックテスト済み」、または「ノンコメドジェニック処方」といった表示がパッケージに記載されていますので、迷うことは無いでしょう。
しかし、ノンコメドジェニック化粧水は、ニキビを発症させにくいというだけであって、改善する効果はもっていませんので注意して下さい。
もし、乾燥肌や敏感肌、脂性肌といったニキビが発症しやすい肌質で悩んでいる人にはお勧めの化粧水です。
2.アルカリ性化粧水
アルカリ性化粧水には、皮膚表面に位置する角質層に柔軟性を与える事で、毛穴を広げる働きがあります。
その為、通常の洗顔では落ちにくい油分や毛穴の汚れ、古い角質などを取り除く事ができるので、ニキビなどの肌トラブルを予防したり改善させたりするのに役立ちます。
また、肌への刺激も低いので、敏感肌、乾燥肌の方にもお勧めの化粧水です。
3.ビタミンC誘導体
ビタミンC誘導体が配合された化粧水は、抗酸化作用、新陳代謝を促進する作用、色素沈着によるニキビ跡を防ぐ作用、皮脂分泌量を調整する作用など、美肌には欠かせない様々な効果を持っています。
ニキビ肌の方でも、効果的なニキビ予防・改善のケアを行う事ができるので、今やニキビに効く成分の中でも代表的なものとなっています。
しかし、いくらニキビに良いからといっても過剰に使用しすぎてしまうと、皮脂の分泌量が減ってしまい乾燥肌となってしまいますので注意して下さい。
避けた方が良い化粧水
洗顔後の肌は、バリア機能が弱まってしまっている為、化粧水の成分は非常に浸透しやすい状態です。
その為、外部刺激に弱いニキビ肌に悪影響を及ぼしてしまう可能性がある成分を含んだ化粧水には注意して下さい。
ニキビ肌に良くないとされる成分は、以下のものが挙げられます。
1.アルコール成分
アルコール成分であるエタノールなどを含む化粧水は、使用したあとにさっぱりとした爽快感を感じる特徴がありますが、水分と一緒に蒸発してしまうというデメリットもあります。
その効果を直ぐに実感できる為、気温が高い真夏などは人気のものとなっておりますが、逆にそれが乾燥肌を招き、ニキビを発症・悪化させてしまう可能性が高い成分ですので、使用する際は注意が必要です。
また、浸透性や刺激が高い成分ですので、敏感肌や乾燥肌の方は避けた方が良いでしょう。
2.パラベン
市販されている化粧水のほとんどに含まれており、強い防腐作用が特徴の成分です。
化粧水の保存状態を良くする為に使用される成分なのですが、実際に付着させる肌には決して良いものとは言えません。
少量でもホルモンバランスを崩してしまったり、アレルギー反応を発症させる場合があるので、しっかりとケアを行っているのにニキビを引き起こしてしまうという人は、現在使用している化粧水の成分にパラベンが配合されている事が原因かもしれません。
化粧水には「パラベンフリー」というものもありますので、ニキビ肌の方はそちらを選んで下さい。
しかし、防腐作用のあるパラベンが配合されていないものは、使用期間もそれだけ短いものとなりますので、注意して下さい。
3.香料
化粧水の成分表に「香料」と記載されたもののほとんどは、石油を原料としてつくられた成分である可能性が高く、肌の負担となってしまいます。
また、余りにも香料効果が強いものは、神経系に影響を及ぼし、自律神経を崩してしまう可能性もありますので注意して下さい
しかし、全ての香料がダメという訳ではなく、あくまで肌に悪影響を及ぼす香料は「合成香料」だけです。
植物などを原料として作られている「天然香料」であれば、ストレスニキビに効果的なリラックス作用があり、肌にも刺激がほとんどありません。
ニキビ肌にお悩みの方は、化粧水に「香料」の記載がなく、天然のもののみで香りづけされたものがお勧めです。