アロマテラピー
アロマテラピーとは、その名の通り芳香(アロマ)とテラピー(治療)を組み合わせた「芳香治療」の事を言います。
アロマの原料ともなる植物の成分や香りには、主に自然治癒力の向上、疲労回復、リラクゼーション効果などが期待されています。
また、乾燥肌やシワ、ニキビといった様々な肌トラブルにも効果的とされており、多くのエステティックサロンでも使用されています。
では、アロマテラピーはニキビの予防・治療にどのような効果を発揮してくれるのでしょうか?
自律神経を整え、ストレスニキビを防ぐ
アロマオイルの原料となる植物が発する香りの分子は、鼻の奥深くに位置する嗅神経から、自律神経を調節する大脳辺縁系に送られ、脳をリラックス状態にする働きがあります。
自律神経の一つとして数えられる「副交感神経」は、肌の生まれ変わりを意味するターンオーバに働きかける成長ホルモンの分泌量を調節し、ニキビの治りやすい肌、またはできにくい肌を作りあげてくれます。
この副交感神経は、脳がリラックス状態の際に活発化する為、アロマはストレスニキビを改善するのに効果的と言えます。
このように、脳をリラックス状態にする効果を持つアロマオイルは、以下のものが挙げられます。
1ラベンダー
アロマの代表各ともいえるラベンダーには、ストレスによる不安などを解消し、交感神経の働きを抑える働きがあります。
交感神経は、皮脂の分泌量を過剰化させる男性ホルモンを刺激する「コレスチゾール」を分泌します。
抗ストレス作用をもつ重要な成分であるコレスチゾールは、ストレスなどで過剰発生してしまうと、大量に皮脂を分泌し、ニキビができやすい肌を作りだしてしまうという一面もあるのです。
2ヒノキ・サンダルウッド
ヒノキ・サンダルウッドには、脳に適切な酸素が行きわたるよう、呼吸を整える効果があります。
呼吸が整うことで、脳はリラックス状態となり、副交感神経が活発化します。
副交感神経が活発化することで、肌の新陳代謝が整い、ニキビのできにくい肌を作り出すことが可能です。
3イランイラン
イランイランには、脳を興奮状態にするアドレナリンの分泌を抑制する働きがあります。
ストレスやイライラによって過剰分泌させるアドレナリンは、乾燥肌を招き、ニキビのできやすい肌を作りだしてしまうステロイドを大量に分泌する働きがあります。
このアドレナインの行き過ぎた働きを抑える事で、ニキビのできにくい肌を維持する事が可能です。
殺菌・抗菌作用
アロマオイルは、香りを嗅ぐだけではなく、身体に塗布する事でもニキビ治療・予防に効果的です。
アロマオイルの原料となる植物の成分は、鎮痛作用や競争作用、殺菌作用にも優れた効果を持つものが多く、ニキビの天敵とも言える「アクネ菌」の殺菌にも非常に役立ちます。
また、身体に塗ってもアロマの香り成分は健在なので、以上の効果と同時に、自律神経を整える効果を発揮してくれます。
殺菌・抗菌作用のあるアロマオイルは、以下のものが挙げられます。
1ティーツリー
ティーツリーは、僅か0.5%から1%未満の濃度に希釈した場合でも、様々な種類の最近に対し、非常に強い殺菌力が作用するアロマオイルです。
もちろん、ニキビの敵ともなるアクネ菌にも非常に強い殺菌作用が働き、炎症を防いだり、ニキビそのものが発生することを防ぐ効果があります。
その他にも、鎮痛作用、抗菌作用、消毒作用、免疫促進作用といった様々な効果も持っている優れたアロマオイルです。
2フランキンセンス
フランキンセンスには、消毒作用や抗炎症作用を持ち、肌トラブルを引き起こすアクネ菌などの最近を撃退する働きがあります。
また、肌の新陳代謝に必要となる細胞の成長を促進し、ニキビなどの肌トラブルが起きづらい肌、治りやすい肌を作りあげる効果も持っています。
3ラベンダー
アロマセラピーとして多く扱われているラベンダーは、強い抗炎症作用があり、炎症がおこってしまった赤ニキビなどにうってつけのアロマオイルとなります。
もちろん、抗菌作用もあるため、アクネ菌から肌を守る働きもあります。
また、ラベンダーは、他のアロマオイルと比較して刺激が非常に少ない為、個人でも取り扱いやすいものとなっています。
アロマオイルの注意点
アロマオイルは肌に塗っても効果的と言いましたが、高濃度で凝縮されているアロマオイルは、肌に刺激が強すぎ、直接肌に塗るのは危険とされています。
肌に優しいとされているティーツリー・フランキンセンス・ラベンダーは、原液のまま塗布する事ができますが、それ以外のアロマオイルはキャリアオイル(植物油)で薄める必要があります。
薄めて使用する場合は、アロマオイルの希釈濃度が1%以下になるようにして下さい。
アロマオイルに装着されたドロッパーは、1滴が0.05mlになるよう設計されています。
その為、10mlのキャリアオイルに対して必要となるアロマオイルは0.1mlとなります。(10ml×1%)
しかし、例え希釈濃度を1%にしたとしても、肌に刺激を与えるアロマオイルもありますので、しっかりと原料となる植物の特徴を理解した上で使用するようにして下さい。