インナードライとは
インナードライとは、皮膚表面は皮脂が過剰に分泌されているのにも関わらず。皮膚内部の水分が不足し乾燥状態になってしまっている乾燥肌の一種です。
肌の表面上は、皮脂の過剰分泌によりテカテカしている為、普通に見ただけでは脂性肌と勘違いしやすく、間違ったケアを行ってしまいがちなので、注意が必要です。
皮脂の過剰分泌、肌の乾燥とニキビの原因となる要因を2つももっている肌ですので、インナードライの原因をしっかりと理解した上で、正しいケアを行ってください。
インナードライの原因
インナードライは、皮脂が過剰分泌されている状態の肌ではありますが、その正体は乾燥肌です。
その為、インナードライとなる原因は乾燥肌と同様、紫外線の刺激や過剰な洗顔によるバリア機能の低下、湿度の低い環境による角質層の乾燥などが要因で発症する症状となります。
このように、バリア機能が著しく低下し、刺激を受けやすい状態となってしまった場合、その刺激から肌を守る為に皮脂を分泌しバリア機能を高めようと働きます。
その結果、その働きを「皮脂の過剰分泌」と勘違いし、脂性肌に効果的な洗顔やクレンジングに力を入れてしまったりすると、更に肌はバリア機能が低下し、再び外部からの刺激から肌を守ろうと皮脂を分泌します。
この悪循環によって引きおこるのがインナードライです。
インナードライを見極めるには?
インナードライを改善する為に重要なのは、自分の肌がインナードライなのかどうかを見極められるかどうかです。
実はインナードライという肌は、脂性肌よりも発症する可能性が圧倒的に高く、「脂性肌かも?」とおもっている方は、まずインナードライと疑って良いでしょう。
しかし、必ずしもインナードライと決めつけ、乾燥肌のケアを行うのは危険です。
まずは、しっかりとインナードライなのか脂性肌なのかを見極めてから、正しいスキンケアを行ってください。
インナードライを見極める方法は、以下のものがお勧めです。
■インナードライを見極める方法
まずはクレンジングでメークをしっかりと落とした後に、洗顔を行ってください。
洗顔後は化粧水や保湿液などを付けず、そのまま10~15分程、放置しておきます。
その後、肌がどのような状態かを観察してください。
鏡で自分の肌を見た感じ、すこしテカテカしている、皮脂が浮いているという状態だった場合は「脂性肌」です。
いつも浮いている脂が浮いていない、すこしカサカサするといった状態だった場合は「インナードライ」となります。
インナードライの改善方法
インナードライは名前が違えど乾燥肌です。
その為、肌内部の水分不足による乾燥を改善するスキンケア方法が効果的です。
しかし、肌表面の皮脂は過剰に分泌されている状態ですので、その点もしっかりと視野にいれたスキンケアが必要です。
インナードライを改善する方法は以下のものが挙げられます。
1.洗顔
肌を保湿する低刺激な洗顔料をしようして洗顔を行うことで、肌内部の水分を保ち、インナードライを改善させる事が可能です。
また、過剰に分泌された余分な皮脂も洗い流す事ができますので、角栓の発生や、毛穴詰まりによって発症するニキビなどを予防・改善する事ができます。
しかし、皮脂を多く洗い流す作用をもつ洗顔料やクレンジング剤などを使用すると、角質層にダメージが及び、肌を守ろうと再び皮脂が過剰分泌し、悪循環を繰り返しますので注意して下さい。
2.保水
肌内部の水分が不足しているインナードライには、肌の潤いを保つ保湿に加え、肌内部の水分を保つ保水ケアを行うのが効果的です。
ヒアルロン酸、トレハロース、セラミドなど、保水効果をもつ成分が配合されている化粧水や化粧液などを使用してスキンケアを継続的に行うと良いでしょう。
また、化粧水などに含まれるアルコールは、肌を引き締める、浸透性を高めるといった効果をありますが、肌の水分と一緒に蒸発してしまったり、肌に刺激を与えてしまうというデメリットがありますので、ニキビが発症しやすく、肌が乾燥状態にあるインナードライには向いていません。
3.紫外線対策
肌の角質層に刺激を与え、バリア機能を低下させる事で肌内部の水分が蒸発しやすい状態にしてしまう紫外線には注意が必要です。
インナードライによる皮脂過剰分泌の原因は、外部刺激から肌を守ろうとする体の働きであり、肌に最も刺激を与えてしまうのは紫外線となります。
特に真夏などは、汗を洗い流す為に洗顔などの量が多くなり、紫外線の量も多い季節ですので、インナードライになりやすい季節です。
真夏に長時間外出する事が多い人は、PA+++、またはSPF20程度のUVケア製品を適度に使用することで、紫外線の外部刺激を十分にカットする事ができ、ニキビができやすく、インナードライの根本的原因である乾燥肌を防ぐ事が可能です。
また、敏感肌でUVケア製品が合わないという人は、肌へ負担がかからない、日傘や帽子といったものを代用して紫外線対策を行うのも良いでしょう。