背中ニキビ
普段、目が届きづらい背中に発症するニキビは、初期症状が発生しても発見に遅れてしまう可能性が高く、おまけに重症化しやすいという特徴をもった非常に厄介なニキビです。
額は鼻と同様、背中の肩甲骨周りには皮脂腺が多く存在していますので、しっかりとニキビケアを行わなければ、ニキビが多発していまう可能性がありますので注意して下さい。
毎年、露出の多くなる夏に背中ニキビで悩んでいるという方は、顔だけではなく、背中のニキビケアにも力を入れましょう。
背中ニキビの原因
背中ニキビが発症してしまう主な原因は、ホルモンバランスの乱れです。
特に強いストレスや、睡眠不足など自律神経を崩す要因となるものは、皮脂分泌量を増加させる男性ホルモンが過剰分泌し、結果として皮脂の過剰分泌へと繋がり、皮脂腺の多い背中にニキビを発症させてしまいます。
その他にも背中にできてしまったニキビが発症・悪化してしまう原因は多く存在しますので、その点もしっかりと理解した上でニキビケアを行うようにしましょう。
背中ニキビが発症・悪化してしまう原因は、以下のものが挙げられます。
1.摩擦
衣類や下着などの擦れや、背中を洗う際に背中が受ける刺激は、ニキビを悪化させるだけではなく、皮膚表面の角質を肥厚化させ、毛穴詰まりが起こりやすい状態にしてしまいます。
背中に発症したニキビは、初期状態だと気付きにくく、摩擦による刺激の注意を怠ってしまいがちです。
その為、気付いた時には既に炎症を伴った「赤ニキビ」に悪化しているという場合が。
もし、現段階で背中ニキビが発症していないとしても、目に見えない初期ニキビが発症している場合がありますので、衣類着脱の際に生じる擦れや、背中を洗う際に生じる摩擦には注意して下さい。
2.マラセチア菌
マラセチア菌とは、誰の肌にも常に一定量、皮膚の表面に存在する真菌(カビ)の一種です。
皮脂を好み、湿気の高い場所を好む特徴をもっている事から、汗などで湿気が高まりやすい背中、肩、胸といった部分に多発する傾向にあります。
アクネ菌と同様、マラセチア菌が毛穴内部に侵入すると、皮脂中の中性脂肪を分解し、遊離脂肪酸に変えてしまいます。
その為、遊離脂肪酸による酸化作用によって肌細胞がダメージを受け、ニキビ悪化の原因に。
マラセチア菌は、入念な洗浄などで減少させる事が可能ですが、抗真菌薬を使用したほうが短期間かつ確実に減少させる事が可能です。
3.すすぎ残し
入浴の際に使用されるシャンプーやリンス、石鹸などのすすぎ残しが原因で、背中のニキビが発症・悪化してしまう場合があります。
特に、髪が長い方は、背中のすすぎ残しに注意していても、髪の毛に残ったシャンプーなどが背中に付着し、すすぎ残しが発生してしまう場合がありますので注意して下さい。
背中は目が届きにくく、手も届きづらい場所なのでシャンプーや石鹸などのすすぎ残しが比較的発生しやすい場所と言えますので、最低でも3分以上のすすぎ、髪の毛が長い方は、入念なすすぎを行うようにしましょう。
背中ニキビの改善方法
背中ニキビは目に見えにくい分ケアが難しく、悪化してしまうと椅子やベッドにもたれかかるだけで痛みを生じる場合もある厄介なニキビです。
広範囲に多発しやすいニキビですので、水着や背中の開いたドレス・洋服などを着た場合は非常に目立ってしまうので、隠せるから大丈夫と背中ニキビを放置せず、しっかりとニキビケアを行うようにしましょう。
では、背中ニキビのケアはどのようなものが効果的なのでしょうか?
1.入浴
全身を温める事で血行を促進させ、皮膚に栄養素を行きわたらせる事ができる入浴は、目に届きにくい背中ニキビに効果的なケア方法です。
シャワー程度では、体を内部から十分に温める事ができず、体内の新陳代謝を促進させる効果はあまり期待できません。
しかし、入浴は新陳代謝の促進以外にも、皮膚に蓄積された老廃物や毒素などを体外へ排出する「デトックス効果」がある為、身体内部からニキビの発症・悪化を防ぐ事が可能です。
また、入浴にはリラックス効果もあり、ストレスが原因で活発化する交感神経の働きを鎮静化させ、ホルモンバランを正常に働かせることもできます。
背中ニキビに悩む方は、面倒でもなるべく入浴するようにしましょう。
2.ビタミンC誘導体を含むスキンケア用品を使う
ビタミンCには、ニキビの悪化や過剰な皮脂分泌を抑える効果や、新陳代謝を向上させるコラーゲンの生成を促す作用があります。
背中ニキビが発症・悪化する主な原因は皮脂の過剰分泌です。
さらに背中は、雑菌や摩擦といった外部刺激で肌の新陳代謝が低下しやすいので、その両方を予防・改善できるビタミンC誘導体を含む化粧水やローションでケアを行うのが効果的です。
しかし、ケアを実施するのが背中だけに化粧水やローションをつけすぎてしまったり、しっかりと全体にケアが行き届いていないと、逆にニキビを悪化させてしまう場合も。
その為、なるべく手探りでケアを実施するのではなく、鏡の位置などを工夫して、しっかりと適切なケアが背中に行きわたるようにしましょう。