色素沈着とは
ニキビが発生していても、自然に治ると考え放置したり、早く治したいが為に過剰な洗顔や、薬の使いすぎなど、誤ったケアを行うと色素が肌に沈着し、シミのように残ってしまう可能性があります。
このシミがニキビによる色素沈着であり、「ニキビ跡」と言われているものの一つです。
正しいケアを行わなければ、炎症が肌の奥深くにある真皮・皮下組織までダメージを広げ、色素沈着へと繋がります。
見た目や多きさは人それぞれで、ほとんど目立たない色素沈着もあれば、色味が濃く、目立ってしまうものもあります。
また、色素沈着によってできたニキビ跡は、完全に消すのが難しいのも特徴です。
ニキビ跡の色によって原因が違う
■茶色のニキビ跡
茶色いニキビ跡の主な原因はメラニン色素です。
日焼けやシミの原因として有名な色素なので、存知の方も多いかと思います。
メラニン色素と言われると、悪いイメージを抱く人が多いのですが、実は、肌に紫外線や有害物質などの刺激が起こると生成され、皮脂組織を外部の刺激から守る働きをしてくれます。
ニキビの場合も同じで、炎症などにより発生する活性酸素から肌を守る為に、メラニン色素が過剰に生成されます。
本来であればターンオーバーにより排出され、古い角質となって肌から剥がれ落ちていくので、メラニン色素がシミになるという事はありません。
しかし、炎症を放置したり、誤ったケアを行うと、肌の細胞が壊され、ターンオーバーが正常に行われず、排出されるはずのメラニン色素が肌に残ったままになってしまいます。
その結果、過剰に発生したメラニン色素は、茶色い色素沈着となってしまうのです。
■赤黒いニキビ跡
赤黒いシミの主な原因は、血液に含まれるヘモグロビンです。
通常であれば、毛穴周辺にのみできる炎症ですが、放置したり、悪化させる事によって、肌深くにある真皮、皮膚組織にまで炎症が拡大してしまいます。
その結果、炎症によって真皮や皮膚組織に通っている毛細血管が壊され、出血を引き起こします。
毛細血管が破壊された事によって流れ出た血液に含まれる赤色のヘモグロビンが真皮、皮膚組織に沈着する事で赤黒いシミができてしまうのです。
色素沈着によってできたニキビ跡は治らない?
ニキビ跡に効果がある化粧品や薬を正しく使用し、長い期間ケアを続ければ、シミの色を薄くする事は可能です。
また、赤黒いニキビ跡のように、ヘモグロビンが原因でできた場合は、新しく形成される毛細血管により排出されるので、しばらくすると、色が薄くなる場合がほとんどです。
しかし、肌の奥深くにある真皮や、皮膚組織にできたシミは、自分で行うケアだけでは完全に消す事が困難です。
特に大きなニキビ跡や、色の濃いニキビ跡は尚更です。
目立つシミの場合は、皮膚専門の医者が所属する病院やクリニックで相談し、ケアしてもらう事がお勧めです。
早めの相談によって、ニキビ跡が消えるまでの時間が短くなり、綺麗に消える場合がほとんどです。