黒ニキビとは
黒ニキビは、プツプツした小さなほくろのような吹き出物ができている状態のニキビを言い、「開放面皰」とも言われています。
白ニキビを放置しておくと発生するニキビであり、まだ炎症による痛みや痒みを感じる事はありません。
しかし、脂肪酸やアクネ菌は増殖を始めており、炎症を起こす一歩手前まできている段階です。
もし、白ニキビを放置し、皮膚の表面にほくろのような黒いプツプツした黒ニキビが発生し始めたら、肌の危険信号だと思って、早めに適切なケアを行ってください。
黒ニキビの原因
黒ニキビは、白ニキビの段階で適切なケアを行わずに放置したり、誤ったケアを続けてしまう事が原因で発生します。
白ニキビの段階で適切な治療を行わずに放置しておくと、皮脂分泌が進行し、詰まった毛穴の内部でアクネ菌や脂肪酸が増加し始めます。
その結果、増加した老廃物が毛穴の内部を広げると同時に表皮を盛り上げ、閉じていた毛穴が開放状態となってしまいます。
本来、詰まっている毛穴の内部に空気が触れる事はありませんが、毛穴が開放状態となる事で毛穴の内部に空気が流れ込み、皮脂が表面から徐々に酸化し、黒ずさんでしまいます。
この、酸化して黒ずさんでしまった皮脂が黒ニキビの正体です。
皮脂が黒ずさんでしまう原因は酸化以外にも、汚れの付着、紫外線を浴びる事によって皮脂にメラニン色素が集まり、黒く変色するといった原因が挙げられます。
黒ニキビのケア方法
黒ニキビは、白ニキビを放置しておくことで発生してしまうニキビなので、抜本的な原因は白ニキビと同様、ホルモンバランスの乱れを整えるケア方法を行う必要があります。
しかし、黒ニキビは白ニキビに比べて毛穴内部に溜まった老廃物が多く、完治させるのが難しいニキビです。
その為、適切なセルフケアを継続的に行う、エステティックサロンなどで自分に合った適切なケアなどを行うといった治療方法が、効果的です。
黒ニキビに効果的なケア方法は以下のものとなります。
1ケミカルピーリング
ケミカルには「科学的に」という意味があり、ピーリングには「剥がす・皮をむく」といった意味をもち、美容界では主に「古い角質を摘出し、新しい角質に戻す」という意味があります。
主に酸性の科学薬品を皮膚の表面に塗り、皮膚の表面に存在する古い角質や、毛穴に詰まった老廃物などを溶かして除去するといた治療方法が「ケミカルピーリング」となります。
毛穴内部の老廃物を溶かす事で黒ニキビを早く完治させる事ができ、皮膚表面の古い角質を除去することでニキビの再発を防ぐ事も可能です。
ケミカルピーリングはエステティックサロンや、皮膚科などで行う事ができます。
エステティックサロンのケミカルピーリング
エステティックサロンは医療機関ではない為、皮膚疾患の治療目的で薬剤を使用する事が禁止されています。
その為、エステティックサロンではあくまで「美容目的」で治療が施されるため、医療機関と比べて薬品の濃度が低いのが特徴です。
しかし、エステティックサロンで使用される濃度の低い薬剤でも白ニキビ、黒ニキビといった初期段階のニキビであれば非常に効果的ですので、安全かつ低費用で、早く肌トラブルを改善する事ができるのがメリットです。
医療機関のケミカルピーリング
医療機関では、皮膚疾患の治療目的で薬剤を使用する事ができる為、濃度が高く、即効性のある多種のピーリング剤を扱う事が可能です。
その為、重症化したニキビでも早期で改善する事が可能ですが、濃度が高い高価な薬剤を使用している為、費用が高く、医師としっかり相談しなければ、治療後の痒みや赤みなどの副作用が起こる可能性があります。
しかし、濃度が高い薬剤は赤ニキビやクレーター肌といった、ケアの難しい肌トラブルにも幅広く対応しており、どんなニキビでも、しっかり通院していれば早期で改善する事ができるメリットがあります。
2面皰圧縮
面皰圧縮とは、ニキビに針やレーザーで小さな穴を開けた後に「アクネプッシャー(面皰圧縮器)」と言う道具を押し当て、毛穴内部の皮脂や古い角質を摘出する治療方法を言います。
簡単に説明すると「ニキビを潰す」治療方法ですので、あまり良いイメージが湧かないかもしれませんが、炎症がまだ起こっていない白ニキビや黒ニキビの段階で面皰圧縮を行えば、早期で完治させることが可能です。
アクネプッシャーは個人でも購入できるので、自分で面皰圧縮を行う事が可能ですが、経験の無い方がニキビに穴を開けると、皮膚に余計な傷をつけてしまい、炎症を引き起こしてしまう可能性があります。
皮膚科などで面皰圧縮を行えば、肌に傷を付ける事なくニキビ内部の老廃物だけを摘出できるので、早期で完治させる事ができますが、ニキビ予防の効果はありません。
その為、面皰圧縮をしてニキビを完治させる事ができたとしても、その後のケアを怠ってしまうと再発してしまうので、注意が必要してください。
ニキビのステージ
ニキビといっても、細かく分類すると、6つに分けることができます。
対処法もニキビのステージによって変わりますので、自分のニキビの状態を知ることはとても大切です。
1微小面皰
肉眼では発見できないものの、毛穴がつまり、狭くなっている状態で、ニキビの最初期の段階になります。
角質層が柔軟性を失って、異常角化という状態になり、毛穴が小さく硬くなります。
すると、毛穴の出口が角栓(皮脂や角質)で塞がれ、毛穴詰まりが発生。皮膚が厚みを増し、毛穴が目立つ状態になっています。
肉眼で確認できるニキビになる前に、この段階ですべてのニキビの発生を抑える日々のニキビケアが非常に重要です。
2白ニキビ 閉鎖面皰
目に見えるニキビの初期段階で、皮脂の過剰分泌により毛穴が塞がり、皮脂が排出されず溜まってしまっている状態を、その色から白ニキビと呼びます。別名をコメド、閉鎖面皰とも言います。
3黒ニキビ 開放面皰
溜まった皮脂が表面に押し出されて酸化し、黒く変色したニキビを「黒ニキビ」を呼びます。
4赤ニキビ 丘疹(きゅうしん) 紅色丘疹
アクネ菌の増殖により、皮膚が炎症を起こして赤くなったニキビを「赤ニキビ」と呼びます。
5黄色ニキビ 膿疱 うみ
赤ニキビの炎症がさらに悪化して、膿が出たものを「黄色ニキビ」と呼びます。赤みがひどくなり、腫れて熱を持つことさえあります。
6紫ニキビ 嚢胞
最も重いニキビで、強い炎症を伴うものを、「紫ニキビ」と呼びます。
アクネ菌とは
ニキビの原因として挙げられるアクネ菌。しかし、アクネ菌(プロピオニバクテリウム・アクネス)自体は、肌の常在菌で、誰の肌にも存在するもの。
ニキビのできやすい部位
皮脂がニキビの原因になるため、お顔や背中、お尻など皮脂を多く分泌される部位にできやすくなります。