ニキビを潰すのは良いのか?
白ニキビや黒ニキビといった初期段階のニキビは、潰してしまった方が良いという説がありますが、その反面、ニキビを潰すのはNGという説もあります。
一般的には、「ニキビを潰すのはNG」と考える人が多いかと思いますが、一方では面皰圧縮と言われるニキビを潰す治療も存在しており、一体どちらが良いのか悪いのか疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、個人でニキビを潰すというケア方法は決してお勧めしません。
具体的にニキビを潰すとどうなってしまうのかをしっかり理解しておきましょう。
ニキビを潰すと起こる悪化症状
肌に発症してしまったニキビを潰した場合、ニキビ発症や悪化の要因ともなる膿や皮脂、古い角質などを毛穴から排出する事ができ、早期改善を望む事ができます。
しかし、これは専門家による適切な処置によってニキビを潰した場合のみ。
個人では、専門家ほど知識が豊富ではなく、特殊な機械もそろっていない為、爪やピンセット、針といった身近な道具を代用するしかありません。
しかし、個人が身近な道具や爪などでニキビを潰した場合、以下のような悪化症状が起こる場合があります。
1.クレーター跡として残る
特に知識もなく、身近な道具でニキビを潰してしまった場合、皮膚の奥深くに位置する「真皮」にまで傷が付き、取り返しのつかない「クレーター跡」として肌に残ってしまう可能性が高いと言えます。
普段、人の肌はターンオーバー(肌の新陳代謝)によって多少の傷でも自然完治するような仕組みとなっていますが、真皮はターンオーバーが行われません。
その為、真皮に傷がついたた場合、そのまま表面に凹みが生じ「クレーター跡」となってしまいます。
通常のニキビであれば、クレーター跡になるまで悪化する可能性は低いので、今後の肌状況を考えるのであればニキビを潰すといった方法は避けた方が良いでしょう。
2.炎症が広がる
特殊な器具や機械なしでニキビをピンポイントに潰すのは困難であり、爪やピンセットなどの器具で潰した場合は、周りの健康な肌にまで傷を付けてしまう場合がほとんど。
傷が広がれば、その分雑菌なども侵入しやすくなり、これらが主な要因となりニキビの炎症が広がってしまいます。
炎症が大きくなったニキビは、目立つ上に治りにくく、最悪の場合「ニキビ跡」として残ってしまう事も。
ニキビを目立たなくしたいという目的で潰してしまう方も多いかと思いますが、その行為が逆にニキビを更に目立たせてしまう場合もありますので、注意して下さい。
3.ニキビが再発しやすくなる
ニキビを潰す場合、肌表面に強い刺激を与える訳ですから、もちろんその部分の角質層は崩れ、バリア機能は大幅に低下してしまいます。
また、器具や爪などに付着している雑菌が皮膚内部に混入し、後にニキビを発症してしまう可能性も決して低くはありません。
ニキビが発症している肌は、刺激に敏感で、バリア機能も正常に機能しているとは言えない状態です。
その為、例えニキビを潰して改善できたとしても、外部刺激や混入した雑菌により、再びニキビが出来てしまうのです。
誤ってニキビを潰してしまったら?
ニキビを潰すといけないと心掛けていても、気になっていじったり、洗顔の際に生じる摩擦で潰れてしまったなんて事もあるかと思います。
特に、摩擦などの外部刺激によって潰れやすい黄ニキビは、潰れてしまうと跡となって残ってしまう可能性があるので注意して下さい。
もし、誤ってニキビを潰してしまった場合は、早急に対処する事が非常に重要。
ニキビが潰れてしまった際の適切な対処法は、以下のものが挙げられます。
1.血や膿を拭き取る
膿を多く含んだ黄ニキビや赤ニキビといった重症化ニキビを誤って潰してしまった場合、細菌を含む膿や血が溢れだし、他の箇所にも悪影響を及ぼす場合があります。
その為、誤ってニキビを潰してしまった場合は、まず潰れたニキビを清潔にする事が重要です。
溜まった膿や血などが出てきた場合は、ティッシュやカーゼなどを使用し、拭くというより、軽く押し付ける感じで刺激を与えないように膿や血を除去してください。
また、直ぐに洗顔できるようであれば、流水で膿や血に含まれる菌を洗い流すようにすれば尚良いでしょう。
2.消毒は行わず、保湿を行う。
ニキビが潰れ、肌に傷ができてしまった場合は消毒液などは使用せず、しっかりと保湿することを優先に対処してください。
消毒液はニキビを発症させる要因である細菌を殺すことが可能ですが、傷ついた皮膚には刺激が強く、かえって悪化させてしまう場合があります。
その為、膿や血を除去したあとは、保湿成分を含む化粧水などを付けたコットンをしばらく付けて保湿を行うと良いでしょう。
保湿を行う事で、肌の新陳代謝が良くなり、色素沈着やニキビ跡といった悪化を防ぐ事が可能な他、バリア機能を向上させ、外部からの刺激を最低限に抑える事ができます。
3.無理に膿や血を出さない。
毛穴内部から血や膿がまだ残っているのではないかと、無理に全部だそうと、ニキビを圧迫させるのは避けて下さい。
無理に潰れたニキビへ圧迫による刺激を与えてしまうと、皮膚内部の傷が広がってしまう場合があり、ニキビ跡が残ってしまう可能性を上げてしまいます。
例え、毛穴内部に血や膿が残っていたとしても、それらは自然に流れでてきますので、なるべく患部に刺激を与えないようにケアを行うのが良いでしょう。