混合肌について
混合肌とは、顔の部分によってタイプが異なる肌のことを言います。
例えば、「額はヌルヌルするのに、顎はカサカサと乾燥している」「鼻だけ脂浮きがすごい」といった肌の部分によって乾燥していたり、皮脂が過剰分泌しているような肌です。
額が脂性肌で顎が乾燥肌というもの以外にも、一部だけは乾燥肌、その他は健康な普通肌といった組み合わせでも「混合肌」と呼ばれます。
その為、混合肌の場合は、部分によってはニキビなどの肌トラブルが発症する要因が異なり、ケア方法も臨機応変に行わなければなりません。
特にTゾーンとUゾーンでは肌のタイプが異なりやすいので、しっかりと自分の肌質を確かめてからケアを実施するようにしましょう。
実はほとんどの人が混合肌
顔の全体が乾燥している、もしくは脂っこくなっているという事は実は稀な現象で、大抵の場合はフェイスラインだけが乾燥している、もしくは額や鼻の部分だけが脂っこくなっているという場合がほとんどです。
その為、額が脂っこいから「脂性肌」、顎がカサカサしているから「乾燥肌」と決めつけてケアを行ってしまうと、顔の一部に誤った処置が及び、ニキビが発症・悪化してしまう原因に。
顔の部分によって、ケアを変えなければならないのは多少面倒に感じますが、自分の肌が混合肌である可能性もしっかりと考えた上で、ケアを実施するのが重要です。
また、脂性肌になりやすい部分や、乾燥肌になりやすい部分もしっかりと理解しておけば、今後のニキビ発症を防ぐケアを行う事ができます。
1.Tゾーンは脂性肌になりやすい。
Tゾーンとは、鼻や額、こめかみ周りを指し、皮脂腺が多く脂性肌になりやすい部分です。
特に額は紫外線による刺激を受けやすい為、その刺激がら肌を守る為に皮脂の分泌も活発化し、それが原因で毛穴詰まりを起こしてニキビが発症してしまう事も。
対策としては、通常の脂性肌と同様に洗顔・クレンジングなどが挙げられますが、混合肌の場合は「乾燥肌」の部分が潜んでいる場合もあるので、顔全体にケアを施すのではなく、皮脂が過剰に分泌した部分にのみ適切なケアを行う事が大切です。
また、額は皮脂が過剰分泌してテカっているのに皮膚内部は水分が不足している「インナードライ」が発症してしまう事もあります。
これは、紫外線や摩擦といった外部刺激によってバリア機能が低下し、それが原因で乾燥状態となってしまった肌を守る為に、皮脂が過剰分泌されてしまう事が要因で発症する肌トラブルであり、実は脂性肌に悩む方々のほとんどがインナードライです。
外部刺激に弱い上、毛穴詰まりを起こしやすい肌ですので早急にケアを行うようにしましょう。
2.Uゾーンは乾燥肌になりやすい。
頬や顎といったフェイスラインを指すUゾーンは、皮脂腺が少ない為、バリア機能を持つ皮脂膜が薄く、外部からの刺激を受けやすい部分です。
また、ストレスやホルモンバランスの乱れ、腸内環境が乱れる事によって引きおこるビタミン不足などが要因で、肌の新陳代謝がうまく機能しなくなり、Uゾーンのバリア機能が低下してまう事でニキビが発症・悪化してしまいます。
その為、Uゾーンが乾燥している状態の混合肌になってしまった方は、まずスキンケアを行うよりも、生活習慣を見直すようにしましょう。
それと合わせて、乾燥した肌を改善するセラミド、ヒアルロン酸、天然保湿因子などを含んだスキンケア用品で保湿ケアを行いつつ、皮脂の量が不足したUゾーンのみに油分を補ってあげる事が重要です。
Uゾーンはそもそもバリア機能が弱い部分でもありますので、普通肌の方が突然混合肌になってしまうという可能性も少なくありませんので、普段から肌の保湿を補うケアをしっかりと行うようにしましょう。
混合肌を改善するには?
一見、乾燥肌と脂性肌はまったくの別物なのですが、両方とも根本的な原因は皮膚の乾燥である事がほとんどです。
肌が紫外線や雑菌、摩擦といった外部刺激が原因でバリア機能が低下し、皮膚の水分が蒸散し始めると、Tゾーンはそれを守る為に皮脂を過剰に分泌し、Uゾーンは皮脂栓が少ない為、そのまま乾燥してしまいます。
以上の事が要因で、顔の部分で肌質が変わり、混合肌に。
その為、混合肌は基本的に皮膚の水分を通常の状態に戻す保湿ケアを行い、バリア機能を向上させる事が重要となります。
しかし、ただ単に保湿ケアを行えば混合肌が改善するという訳ではありません。
そもそも皮脂の分泌量が少なく、乾燥が悪化しやすいUゾーンには普段使用している乳液やオイルを重ね付けして油分を補うケアや、保湿成分が配合されたスキンケア用品を使用するといった対策を行いましょう。
また、逆に皮脂が多いTゾーンは油分が少ないスキンケア用品を使用する、定期的にタオルなどで軽く押さえ、余分な皮脂を除去するといった肌質が異なる部位ごとに臨機応変なケアを行うことが混合肌改善への近道となります。